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岡本健

岡本健認証済み

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近畿大学 総合社会学部 社会・マスメディア系専攻 准教授

報告

解説観光資源は、実は有限なものが多くあります。 自然資源の場合、たくさんの観光客が訪れることによって生態系が壊れてしまったり、祭りなどの文化資源の場合、観光資源になって注目を集めすぎて、それに答える形であり方が変質してしまったりします。 今回は「観光資源を見えなくする」という措置であり、関係者の皆様の苦渋の決断であると思われます。部外者が「ああすれば良い」「こうすれば良い」と、わけ知り顔で言うべきものではないでしょう。事故や事件が起こってからでは遅いので、ご英断だったかと思います。 一方で、たくさんの人に求められていた価値ある景観であることは事実ですので、うまくマネジメントしてマネタイズできる状態で、また楽しめるようになると良いですね。 多くの人に求められて観光資源になってしまったことで、周辺の住民や観光客に危険がおよぶ可能性が出てくる事態は、本件以外にも応用して考えることが可能です。

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コメンテータープロフィール

岡本健

近畿大学 総合社会学部 社会・マスメディア系専攻 准教授

1983年生まれ。専門は、観光社会学、メディア・コンテンツ論。アニメの聖地巡礼やゾンビを中心に、観光とメディア、現代文化、情報社会に関する研究を進めている。VTuber「ゾンビ先生」の中の人でもある。北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院 観光創造専攻 博士後期課程修了。博士(観光学)。著書に『巡礼ビジネス』(KADOKAWA)、『大学で学ぶゾンビ学』(扶桑社)、『アニメ聖地巡礼の観光社会学』(法律文化社)、『ゾンビ学』(人文書院)、『ゆるレポ』(人文書院)などがある。

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