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岡部卓

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新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

報告

補足保育士の虐待行為は許されない行為であるが、保育士個人の問題にとどめてはいけない。虐待が起きた背景には、保育士が感情のコントトールができない精神状態に置かれていたこと、また虐待通報があったにも関わらず保育所が確認できなかったこと等がある。 支援においては、子どもの置かれている状態や気持ちを受けとめること、こどもに寄り添うこと、自身の感情や情緒等のコントロールを行うことなどが必要となってくる。しかし、それが行えないほど保育士が心身ともに追いつめられていたのではないかとも推察される。保育士への教育・個別支援・監督する体制(スーパービジョン)が保育所として十分機能していたのか、メンタルヘルスのチェックや研修、さらには休暇等がとれる職場環境にあったのか、そして虐待防止への取り組みや注意喚起が行われていたのかなど組織ガバナンスの観点からの検証を行っていく必要がある。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山脇由貴子

    元東京都児童相談所児童心理司 家族問題・心理カウンセラー

    補足区の最初の調査では虐待の事実は確認出来なかったという事は、やはり子どもの言い分だけでは職員を処分はで…続きを読む

  • 高祖常子

    子育てアドバイザー/キャリアコンサルタント

    解説今回は子どもが自分で伝えることができ、保護者があざを見つけることができたのでよかったですが、まだ話す…続きを読む

コメンテータープロフィール

岡部卓

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授。貧困・低所得問題を中心として研究・社会的活動を行う。専門は社会保障論、社会福祉論。日本社会事業大学・社会事業学校教員、東京都立大学教授、明治大学教授を経て2024年4月より現職。著書として『生活困窮者自立支援-支援の考え方・制度解説・支援方法』(編 著、中央法規)、『貧困問題とソ ーシャルワーク』(共編、有斐閣)、『生活保護における社会福祉実践』(単著、全社協)等。社会的活動として社会保障審議会委員(厚労省)、神奈川県子ども・若者施策審議会委員、東京都社会福祉協議会理事等

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