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中北浩爾

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政治学者/中央大学法学部教授

報告

解説自民党がどれだけ高い政治的能力を持っているのか、これだけの妙手を放つと、改めて感心します。その自民党からすれば、連合に手を突っ込むなど、赤子の手をひねるも同然。最後に「連合が壊れる」と連合関係者が悲鳴を上げていると書かれていますが、立憲民主党と国民民主党に分裂している状態を手をこまねいて見てきた連合は、前組織内議員の矢田氏が自民党の軍門に下っても何もできず。もはや民間人だからと心の平静を精一杯、保っているだけです。 もちろん、これから一足飛びに国民民主党が連合の反対を押し切って連立入りすることはないでしょうが、将来への布石であることは、記事にあるように衆目が一致しています。また、自民党が矢田氏を次の参院選の全国比例に擁立する可能性もあります。その場合、電機連合は自身の組織内候補の票を奪われてしまいます。矢田氏の補佐官就任で連合や電機連合が受ける組織的な打撃は、決して小さくないでしょう。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 末冨芳

    日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員

    見解記事からは少なくとも公明党は反対していません、矢田さんの総理補佐官への起用に際して、若者政策や子育て…続きを読む

  • 坂東太郎

    十文字学園女子大学非常勤講師

    見解国民民主党を支持する4労組のうち電機連合のみ参院比例区で落選の憂き目に遭っています。かつて国民民主を…続きを読む

コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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