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村野将

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米ハドソン研究所研究員

報告

補足今回の飛翔時間は85分を近くに達し、過去最長となりました。中谷防衛大臣は会見で、新型ミサイルの可能性にも言及しています。過去最長の飛翔時間を記録しているのは、昨年7月の固体燃料ICBM「火星18」発射時(約74分)ですが、最大推力で言えば、世界最大の移動式液体燃料ICBM「火星17」の方がより遠くまで、重いペイロード(≒弾頭)を飛ばすことができるはずです。 この点、北朝鮮は9月8日に、金正恩が新たなICBM用移動発射台を視察する様子を公開していました。公開された写真には、火星17用(11軸22輪)を上回るさらに巨大な移動発射台(映っているだけでも12軸24輪!)が確認されています。なぜ彼らは大型化をやめないのでしょう。これは仮説に過ぎませんが、弾頭の小型化・軽量化がうまくいっておらず、多弾頭化のためにはミサイルそのものを大きくするしかないと考えているのかもしれません。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山田吉彦

    海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

    見解北朝鮮がミサイルを発射し、落下した海域は、日本の排他的経済水域外、日本海盆と呼ばれる水深3000メー…続きを読む

コメンテータープロフィール

岡崎研究所や官公庁で戦略情報分析・政策立案業務に従事したのち、2019年より現職。マクマスター元国家安全保障担当大統領補佐官らと共に、日米防衛協力に関する政策研究プロジェクトを担当。専門は、日米の安全保障政策、核・ミサイル防衛政策、抑止論など。 【近著】 -ブラッド・ロバーツ(監訳・解説)「正しい核戦略とは何か」(勁草書房、2022年) -峯村健司他(共著)「ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界」(幻冬舎新書、2022年) -森本敏、高橋杉雄他(共著)「新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛」(並木書房、 2020年9月)

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