見解私の同僚はほとんどが共和党に投票していますが、彼らの中にもビヨンセやレディガガのファンはいます。けれども、こういったセレブを応援集会に呼んだぐらいで投票先を変えるほど有権者はバカじゃないわけです。日本で言うところの、芸能人を比例で擁立して票を稼ごうという戦術と似たところがありますが、有権者は「バカにすんな」と感じる傾向が増えているのではないでしょうか。無論、セレブで投票する人もいるにはいるでしょう。しかし、今回ハリス支持に回ったセレブと、2020年にバイデンを支持したセレブの顔ぶれは大して変わりありません。にもかかわらず、ハリスは前回のバイデンと比較して140万人も票を失っていますから、敗因はもっと根本的なところにあるのでしょう。
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コメンテータープロフィール
岡崎研究所や官公庁で戦略情報分析・政策立案業務に従事したのち、2019年より現職。マクマスター元国家安全保障担当大統領補佐官らと共に、日米防衛協力に関する政策研究プロジェクトを担当。専門は、日米の安全保障政策、核・ミサイル防衛政策、抑止論など。 【近著】 -ブラッド・ロバーツ(監訳・解説)「正しい核戦略とは何か」(勁草書房、2022年) -峯村健司他(共著)「ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界」(幻冬舎新書、2022年) -森本敏、高橋杉雄他(共著)「新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛」(並木書房、 2020年9月)