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三牧聖子

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

解説長らく白人票に支えられてきた共和党は、戦略的に「労働者の党となる」ことを掲げ、マイノリティー労働者の獲得を目指してきたが、今回の大統領で一つの結果を出した。今回の選挙で、大卒・非大卒ともにトランプは支持を広げたが、とりわけ非大卒のマイノリティー有権者票の増加は顕著だった。 ヒスパニックや黒人、世論調査の対象となるすべての人種の非大卒有権者からの支持率において、トランプはハリスを12ポイント上回った(AP VoteCast)。この層は全有権者の約60%を占める。セレブリティの動員そのものが、民主党が労働者票を失っている理由とはいえないが、「成功者やエスタブリッシュメントの党」という民主党のイメージを強化し、ますます労働者を遠ざけることにはなったかもしれない。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 村野将

    村野将認証済み

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    米ハドソン研究所研究員

    見解私の同僚はほとんどが共和党に投票していますが、彼らの中にもビヨンセやレディガガのファンはいます。けれ…続きを読む

  • 安部かすみ

    ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

    見解セレブによるエンドースメントと言えば、2016年の大統領選でもビヨンセやレブロン・ジェームズなど多く…続きを読む

コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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