見解フジテレビがワールドシリーズ全試合の放映権を獲得したというニュースに、この記事が紹介しているような不安の声が噴き出すのは仕方がない。民放地上波のスポーツ中継は、このところエンタメ要素を強めすぎている。 直前のプロ野球のCSでは、DeNAが巨人を破って優勝を決めた後、日本テレビが勝利監督インタビューを流さず中継を打ち切るというお粗末な出来事があったばかり。フジテレビには「地上波おわったな」と視聴者に言われないためにも、品位を保った放送をしてほしい。 NHK BSが変わらず生中継するというのが、救いといえば救いだ。
コメンテータープロフィール
メディアやスポーツ、さらにはこの両者の関係を中心テーマとして執筆している。NHK記者、『Newsweek日本版』副編集長を経てフリーランスに。早稲田大学政治経済学部卒、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)メディア学修士。著書に『メディアスポーツ解体』『スポーツニュースは恐い』、訳書にサイモン・クーパーほか『「ジャパン」はなぜ負けるのか──経済学が解明するサッカーの不条理』、コリン・ジョイス『新「ニッポン社会」入門』などがある。