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三牧聖子

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

解説「ハマスが使用」といえば、どんな施設へのどんな攻撃も正当化されると考えているのだろうか。ハマス側が「市民を盾にしている」ことは「ハマスを打倒するために市民もろとも攻撃していい」ということでは決してないが、イスラエル当局の頭の中では区別されていないようだ。 米NYT紙によれば、イスラエル政府関係者は米政府関係者と非公式の会話の中で、米国の広島・長崎への原爆投下に言及し、ハマス掃討のためであれば、市民に大規模な被害をもたらす攻撃も許容されると述べたという。これ以外にも、イスラエルの政治家や軍関係者からは、ガザ市民すべてを潜在的なハマス・ハマス支持者とみなし、丸ごと攻撃対象とみなすような発言が次々と飛び出している。軍事的な合理性のためなら、人道をいくら踏み躙ってもよいという考えは、2度の世界大戦を経て、戦争の悲惨さを緩和させるために人類が発展させてきた国際法や文明の流れに、完全に逆らうものだ。

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  • 高橋和夫

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コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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