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三牧聖子

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

解説2016年大統領選で、民主党の大統領候補としてトランプと戦ったヒラリー・クリントンはトランプ支持者のことを「嘆かわしい人々」と呼んで、そのエリート主義的な姿勢に対し、多くの反感や怒りの声が寄せられたことを彷彿とさせる。今回はあくまでバイデン現職大統領の発言であり、ハリス候補によるものではなく、ハリスはこの発言から慎重に距離をとっている。懸命な判断だ。 アメリカ政治の分断が深まる中で、昨今の選挙戦もどうしても中傷・批判合戦となる。しかし、ひとたび選挙が終わり、新しい大統領となれば、その人物は、党派を超えたすべての人々の大統領にならなければならない。ハリスは選挙戦最後の訴えでも、「私は人との関わりにおいて、その人物が共和党か民主党か考えたことはない」「すべての人々の大統領になる」と強調した。どちらの候補が勝利しても、こうした党派を超えた大統領が誕生することを期待したい。

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コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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