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医療の「翻訳家」

報告

補足コンゴ共和国の保健当局は、11月に南西部クワンゴ州で原因不明の感染症が拡がり、143人が亡くなったと発表。WHO(世界保健機関)の調査チームが派遣され、12月8日には、以下の内容が報告されていました。 ーー ・患者の大半は子どもで、特に5歳未満が多い ・現地の栄養状況の悪さが影響している可能性 ・マラリアは地域で一般的で、原因の可能性がある ーー この報告と今回の発表を合わせて考えると、現地の栄養状況が悪化した中で、地域にすでに広がっていたマラリアによって特に幼児が多く亡くなった、というのが今回の事態のようです。 痛ましい事例ですが、アフリカなどにおける栄養状態の改善や検査体制の充実、そして国を超えた迅速な調査の実施などの重要性を改めて感じます。

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  • 谷口博子

    東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学 博士(保健学)

    補足サブサハラアフリカでは、2023年時点で、5歳未満の子どもや妊婦、女児の40%以上が、殺虫剤処理され…続きを読む

コメンテータープロフィール

(いちかわ・まもる)医療の「翻訳家」/READYFOR(株)基金開発・公共政策責任者/(社)メディカルジャーナリズム勉強会代表/広島大学医学部客員准教授。00年東京大学医学部卒業後、NHK入局。医療・福祉・健康分野をメインに世界各地で取材を行う。16年スタンフォード大学客員研究員。19年Yahoo!ニュース個人オーサーアワード特別賞。21年よりREADYFOR(株)で新型コロナ対策・社会貢献活動の支援などに関わる。主な作品としてNHKスペシャル「睡眠負債が危ない」「医療ビッグデータ」(テレビ番組)、「教養としての健康情報」(書籍)など。

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