解説国内での観測史上最大の「震度7」は、過去6回。いずれの震災でも共通していたのが、「最大被災地がわからない」など初動の情報集約の遅れです。能登半島地震でも各機関が災対に集まったものの、全体の指揮命令を誰が行うか明確でなく、バラバラに動いていた状況が明らかになっています。(NHKクロ現「能登半島地震 初動検証から考える」より) 東日本大震災の際にも、岩手の花巻空港に全国から集まった防災ヘリが数日間、情報不足で十分な救助ができなかったことが検証で判明しています。 さらに初期の「支援のミスマッチ」も必ず起きていることの一つです。能登ではパーソナライズド支援の試みなども一部で行われましたが十分ではありません。 内閣府などでも課題と認識されているのに未だ対応は不十分。情報集約や途切れない情報インフラ整備、被災者支援などを一元的に推し進める強力な司令塔を何らかの形で整備する必要があります。
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コメンテータープロフィール
1990年NHK入局。沖縄局、報道局社会部で「公金」テーマに調査報道。2006年、スクープをめぐる民事訴訟で記者の取材源秘匿を認める最高裁の初判断を勝ち取る。新潟局、仙台局では震災報道を指揮し、Nスぺ『追跡 復興予算19兆円』でギャラクシー大賞。17年、NHKの公共メディア化に尽力、「政治マガジン」「NHK取材ノート」など開発・運営。21年にSlowNewsに移籍し、調査報道記事をプロデュース。著書に『記者のためのオープンデータ活用ハンドブック』があり、これまでに20の報道機関でオープンデータ活用の講師を務めた。現在、SlowNewsで『災害前線報道ハンドブック』を連載中。
熊田安伸の最近のコメント
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