ピアノ・野球・学習…能登被災地で学びの場が消滅、子供たちに「体験格差」
読売新聞オンライン
見解これまで経済的な格差が体験・経験格差に紐づけられることが多くありました。しかし、地域において機会の選択肢が減ることで、経済格差よりも、地域格差が生まれるようになりました。 若者、子ども支援の現場でも、経済的困窮が最も格差を生みやすいものであるとともに、子どもの経験・体験は保護者の意思決定の要素が多く、資力があっても、子どもに機会を作ることのない保護者による意識もまた、体験格差を生み出す要因となります。 それらを包括的に解決することは難しいですが、学校や公共施設の放課後利用をより柔軟にし、学校の終わりにそのまま地域の方々とともにさまざまな経験・体験ができるようにすることなど、提供側への負担がないハード面の整備も大切になっていくのではないでしょうか。
1977年、東京都生まれ。成城大学中退後、渡米。Bellevue Community Colleage卒業。「すべての若者が社会的所属を獲得し、働くと働き続けるを実現できる社会」を目指し、2004年NPO法人育て上げネット設立、現在に至る。内閣府、厚労省、文科省など委員歴任。著書に『NPOで働く』(東洋経済新報社)、『大卒だって無職になる』(エンターブレイン)、『若年無業者白書-その実態と社会経済構造分析』(バリューブックス)『無業社会-働くことができない若者たちの未来』(朝日新書)など。
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