見解FOMCでは政策金利を4.2~4.5%とし、0.25%引き下げた。この利下げについては市場予想の通りとなり、市場参加者が注目していたのは今後の利下げの行方となった。FOMC参加者による経済見通し(ドットチャート)の中央値は2025年の利下げ回数が前回見通しの0.25%の利下げを4回から2回に減った。パウエル議長は記者会見で「新しい局面に入った」と述べ、今後の利下げは慎重に判断していく姿勢を示した。18日の米10年債の利回りは4.52%とあっさりと4.5%台を付け、目先の節目を上回ってきた。今後再び5%をトライしてくる可能性も出てきた。この米長期金利の上昇もあり、外為市場ではドル円が155円に接近してきたのである。19日の日銀の金融政策決定会合では利上げは見送りとの観測が強まっていたことも、円を売りやすくさせていた。
コメンテータープロフィール
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。