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久保田博幸

久保田博幸認証済み

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金融アナリスト

報告

見解トランプ氏は関税の引き上げや不法移民の強制送還などを掲げている。こうした政策が輸入物価の押し上げや人件費の上昇につながるとの見方がある。大統領選と同時に実施した連邦議会選では共和党が上院の過半数を獲得。下院でも多数派となれば、いわゆるトリプルレッドとなり、トランプ氏の政策が進めやすくなる。歳出削減をしないまま、トランプ氏の主張する政策を推し進めれば、財政赤字が拡大するとの懸念も出てくる。これらを受けて米長期金利は上昇圧力を強めた。これを受けて円安ドル高が進み、ドル円は155円台を付けてきた。ただし、13日には米国の10月の消費者物価指数の発表も予定されている。この内容自体ではいったん米債が買い戻される可能性もある。しかし、予想以上に伸びが加速されるようなことになると円安が進む可能性もある。前任の神田財務官はこの米消費者物価指数を受けた長期金利の動向をみて介入を仕掛けたことがあった。

コメンテータープロフィール

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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