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小林真一郎

小林真一郎

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三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

報告

解説日本銀行が金融政策修正に踏み切ったことで、日米金利差拡大は一服しています。このため、円安に歯止めがかかってもおかしくないはずですが、日本銀行が追加利上げに慎重である半面、米国の利下げのタイミングが遅れるとの観測が高まっているため、金利差の拡大した状態が長期化するとの見方が強まっており、安心して円を売り込む材料となっています。 国内物価上昇による個人消費悪化など、円安デメリットの拡大が懸念されており、円安進行への不安感が広がっていますが、今年4、5月の円買い介入時の水準を超えて円安が進んでいるにもかかわらず、介入は口先にとどまっています。これは、売却する外貨に限度があることから、効果的なタイミングを慎重に計っているためと考えられます。ただし、大規模な介入を実施しても、円安の流れを変えることは難しそうであり、次回7月30、31日の金融政策決定会合で日本銀行が利上げを実施する可能性があります。

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  • 久保田博幸

    金融アナリスト

    見解欧米の長期金利が再び上昇してきており、これが円安に拍車をかけている。米国では物価の上昇幅の縮小にブレ…続きを読む

コメンテータープロフィール

小林真一郎

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

1990年3月一橋大学社会学部卒、同年4月日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。外資系資産運用会社勤務を経て1999年12月三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。以来マクロ経済/金融調査を専門に担当し、現在は国内経済統括を担当。東京外国語大学非常勤講師(2003年度~2011年度)、参議院客員調査員(2005年9月~)。BSテレ東「日経プラス9」・日経CNBC「昼エクスプレス」レギュラーコメンテーター、NHK、民放テレビ各局への出演、日本経済新聞など有力紙、専門誌への寄稿多数。ESPフォーキャスト調査、2018年度/2020年度/2021年度優秀フォーキャスター。

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