Yahoo!ニュース

小林真一郎

小林真一郎

認証済み

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

報告

解説大企業の業況判断は、製造業では、品質不正問題による減産の影響が残る自動車で小幅悪化したほか、鉄鋼業で大幅に悪化しましたが、素材業種を中心に全体では2ポイント改善しました。一方、非製造業では、小売業、対個人サービス、宿泊・飲食サービスなどの悪化により、全体でも1ポイント悪化しました。小売業は物価高による家計の節約志向の高まりが原因と考えられます。また、宿泊・飲食サービス業など対面型サービス業では、人手不足による供給制約、物価高のマイナスの影響に加え、コロナ禍明け後の需要回復に一服感が出てきた可能性があります。 先行きは、製造業で1ポイントの改善が見込まれているものの、非製造業で6ポイントの悪化が見込まれています。製造業では円安が業績にとって追い風ですが、非製造業では、人手不足による供給制約、人件費などのコスト高、販売価格への価格転嫁の遅れなどの不安材料が重荷になっている可能性があります。

コメンテータープロフィール

小林真一郎

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

1990年3月一橋大学社会学部卒、同年4月日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。外資系資産運用会社勤務を経て1999年12月三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。以来マクロ経済/金融調査を専門に担当し、現在は国内経済統括を担当。東京外国語大学非常勤講師(2003年度~2011年度)、参議院客員調査員(2005年9月~)。BSテレ東「日経プラス9」・日経CNBC「昼エクスプレス」レギュラーコメンテーター、NHK、民放テレビ各局への出演、日本経済新聞など有力紙、専門誌への寄稿多数。ESPフォーキャスト調査、2018年度/2020年度/2021年度優秀フォーキャスター。

関連リンク(外部サイト)

小林真一郎の最近のコメント