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小林真一郎

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三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

報告

解説生鮮食品を除く総合(コア)の伸び率は8月の前年比2.8%から同2.4%に低下しましたが、酷暑乗り切り緊急支援によって0.6%ポイント程押し下げられるなど一時的な低下であるうえ、米、チョコレートなどを中心に生鮮食品を除く食料品が同3.4%上昇するなど身近なものの値段が上がっており、消費者の実感する物価上昇率はもっと高いと考えられます。 特に、コアから除外される生鮮食品の価格上昇が目立っており、消費者の物価高のイメージを増長させています。中でもトマト(同12.2%)、梨(同13.4%)など、酷暑・大雨といった天候不順の影響で野菜、果物価格が高騰していますが、これら価格は年末にかけて上昇が加速する可能性があります。 賃金の伸び率が高まるなど個人消費を取り巻く環境は改善していますが、実感する物価が高い状態が続けば、消費者の節約志向が一段と強まり、秋以降の消費にダメージを及ぼす懸念があります。

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  • 永濱利廣

    第一生命経済研究所首席エコノミスト

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    金融アナリスト

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コメンテータープロフィール

小林真一郎

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

1990年3月一橋大学社会学部卒、同年4月日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。外資系資産運用会社勤務を経て1999年12月三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。以来マクロ経済/金融調査を専門に担当し、現在は国内経済統括を担当。東京外国語大学非常勤講師(2003年度~2011年度)、参議院客員調査員(2005年9月~)。BSテレ東「日経プラス9」・日経CNBC「昼エクスプレス」レギュラーコメンテーター、NHK、民放テレビ各局への出演、日本経済新聞など有力紙、専門誌への寄稿多数。ESPフォーキャスト調査、2018年度/2020年度/2021年度優秀フォーキャスター。

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