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小林真一郎

小林真一郎認証済み

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三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

報告

解説2024年度上半期は急速な円安が進んだこともあって貿易収支の赤字幅が拡大しましたが、足元では円安が是正されており、月次で見ると徐々に赤字幅は縮小しています。 9月の輸出金額は、半導体製造装置など堅調に増加した製品もありましたが、認証不正の問題で自動車の生産が落ち込んだことが輸出にも影響しており、前年比1.7%減となりました。為替レートの変動や輸出価格の動きを除いた輸出数量指数が同5.5%減と大きく落ち込んでおり、海外経済の減速を背景に輸出は伸び悩んでいます。一方、輸入金額は同2.1%増加しましたが、輸入数量指数では同3.8%減と落ち込みました。電子計算機類などIT関連財の輸入が増加した半面で、原油が価格、数量ともに大きく減少しました。 結果として貿易収支は3000億円弱の赤字ですが、均してみると赤字額は緩やかに縮小しています。今後も円安修正により赤字額の縮小が続く可能性があります。

コメンテータープロフィール

小林真一郎

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

1990年3月一橋大学社会学部卒、同年4月日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。外資系資産運用会社勤務を経て1999年12月三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。以来マクロ経済/金融調査を専門に担当し、現在は国内経済統括を担当。東京外国語大学非常勤講師(2003年度~2011年度)、参議院客員調査員(2005年9月~)。BSテレ東「日経プラス9」・日経CNBC「昼エクスプレス」レギュラーコメンテーター、NHK、民放テレビ各局への出演、日本経済新聞など有力紙、専門誌への寄稿多数。ESPフォーキャスト調査、2018年度/2020年度/2021年度優秀フォーキャスター。

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