補足これは「日本サッカー協会が急に言い出した」ような話ではなく、記事にも記述があるように、昭和の時代から「日中の故事に由来」と各種資料に明記されてきた話です。 現在、協会の公式サイトにある資料では「シンボルマークのボールを押さえている鳥は中国の古典にある三足烏と呼ばれるもの。(略)神武天皇東征の際に八咫烏が道案内をしたという神話もあることから烏には親しみがありました」という記述になっています。 もっとも、「三本足」についての記述が記紀にない一方、熊野大社の八咫烏は三本足になっているのも確かです。マークのデザインがここに由来するのはほぼ確実なので、このあたりの書き方は、諸説ある由来を含有してあえてボカしている部分もあるように思います。 いずれにしても厳密さが求められる歴史の教科書に載せるのであれば、「八咫烏=三本足」になってしまうのは問題で、修正が求められるのは当然でしょう。
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コメンテータープロフィール
1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。2002年から育成年代を中心とした取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月をもって野に下り、フリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』を始め、『スポーツナビ』『サッカーキング』『サッカークリニック』『Footballista』『サッカー批評』『サッカーマガジン』『ゲキサカ』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。著書『2050年W杯日本代表優勝プラン』(ソルメディア)ほか。