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伊藤さゆり

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ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事

報告

見解日本時間午前5時19分現在のIPSOSの「党別」議席予測では、最多議席を獲得したのはRNで解散前の88議席から124-128議席に上積みした。 寄り合い所帯のNFPでは、急進左派のLFIは解散前75議席が73から80議席で伸び悩んだが、左派内の最多議席を維持する予測。メランション氏が勝利宣言し、組閣の意欲を示しているが、NFP内がすんなり一致するとは思えない。 大統領の与党「再生」は170議席から95-98議席は大幅議席減。 候補者調整で、RNの絶対多数は阻めたが、LFIを勢いづかせ、RNに27年の大統領選に向けた勢いを温存させる結果と見ることもできる。 大統領の望んだ政治の安定からほど遠い混沌が予想される結果を、本日の市場はどう受け止めるのか。 極右過半数回避を好感するのか、バラマキ色がより強いNFPの影響力拡大や決まらない政治を警戒した「フランス売り」となるのか注視したい。

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    同志社大学政策学部教授

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    筑波大学教授

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コメンテータープロフィール

伊藤さゆり

ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事

1987年早稲田大学政治経済学部卒。2005年同大学大学院商学研究科修士課程修了。日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)を経て、2001年ニッセイ基礎研究所入社。2023年より現職。早稲田大学商学学術院非常勤講師(2015年度~)、経団連21世紀政策研究所研究委員(2017年~)、グローバル・フォーラム「欧州政策パネル」メンバー(2019年〜)など兼務。近著に、『EUと新しい国際秩序』(日本評論社、共著)、『沈まぬユーロ』(文眞堂、共著)

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