見解小中高生の自殺者数は過去最多の水準が続いているが、その中でも男女ともに原因・動機で不詳の割合が高い。自殺の原因には多くの要因が複雑に絡んでいる。この要因について子どもたちは言語化できず誰にも相談できない時、もしくは相談しても誰も助けてくれないと感じた時など「自殺」という手段を選んでしまう。自分の悩みを「相談」することは大人でも難しいことであるため、子どもにはより一層難しいことではないかと考える。子どもたちが安心して「相談」できる環境をつくるためには、まずは大人が「悩みは誰にでもあること」、「悩みを相談することは恥ずかしいことではない」ということを認識していく必要がある。そして、複雑な悩みを抱えた子供たちが、言語化できずとも安心して不安や悩みを表出できる環境づくり、居場所づくりを行なっていく必要がある。子どもたちも含め、全世代の人々が支え合える社会をつくることが自殺対策には必須である。
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コメンテータープロフィール
精神保健福祉士|若者自殺対策全国ネットワーク共同代表 平成元年生まれ。18歳でNPOを設立し20歳で法人化。 12年間、子ども若者の自殺、孤独・孤立問題解決のため 友人や家族等の身近な者による支援技術養成("ユースゲートキーパー"養成研修)及び支援活動を合計20,150名へ展開。 ピアサポートを重視し、全国各地の支える側の思春期・青年期のためのオンライン居場所(ringS)を運営。 自殺問題、孤独・孤立問題に関する有識者として東京都自殺対策総合会議委員等を務める。 著書『思春期学 第20章 一般市民の潜在能力と可能性』|第11回日本ユースリーダー賞受賞
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