見解お風呂に入るのって体力がいりますよね。 うつ病の人は全身の強い倦怠感のため、「お風呂に入れない」「歯磨きができない」「洗顔や髭剃りができない」などの身体的なセルフケアがとても億劫になります。0ではなくても頻度が減ったり、1日になかでどんどん後回しになったり。 ”風呂キャンセル界隈”の人のなかにも、うつ状態の人もいるかもしれませんね。たしかに、SNS内ではどちらかといえば揶揄されるように使われている印象です。しかし、メンタル不調の時の症状が、どのように生活に影響するのかを知られ、多くの人が『もしかしたら、あの人はうつ病かも?』と気がつくきっかけが増えるのも悪くはないでしょう。 ほかにも、仕事中に居眠りする社員がいた時に「居眠りするな!」といきなり叱責するより、「もしかして、夜、寝れてないんじゃないか?」という視点から、うつ病などの可能性を考えて声をかけてみて下さい。
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コメンテータープロフィール
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。