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井上智介

井上智介

認証済み

精神科医/産業医

報告

見解高次脳機能障害は急に発症してしまう障害です。自分ではコントロールできない状況に陥ることで、不安や恐怖、絶望など大きな精神的な苦痛を抱えます。 もし、知人や友人が高次脳機能障害になったとしても、どうか今までと変わらずに接して下さい。できるなら、本人の気持ちに耳を傾けてあげてください。 もしかしたら、患者さんは抱え込んでいるネガティブな気持ちすらも、うまく表現できずにしんどい思いをしている可能性もあります。 だからこそ、最初から『じっくりと時間をかけて話を聞こう』や『一回で全部を話してもらおうとは思わないでおこう』という心構えで接してみて下さい。話しを聞いてくれる人がいるというだけで、こんなに変わってしまった自分を受け入れてくる人がいるという孤独感から解放されるのです。

コメンテータープロフィール

兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。

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