Yahoo!ニュース

井出留美

井出留美

認証済み

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

報告

確かに管理をしっかりしていなかったJR東日本は落ち度があったと思います。ただ今回の場合、5日以内の日持ちの食品に表示される消費期限とは異なり、おいしさの目安である賞味期限が過ぎていたという話です。賞味期限と消費期限の違いは中学校で履修しています。缶詰は穴が開けられるなどがなければ賞味期限が過ぎても問題なく飲食できる場合が多いです。 府省庁は、以前は廃棄していた備蓄食品を、今では資源活用の観点から廃棄せず、食料支援に活用しています。その中には賞味期限が数ヶ月程度過ぎた缶詰も含まれています。真空調理した缶詰は、管理をしっかりすれば大丈夫です。 自然災害の影響でやむを得ず臨時停車し、飲食物がない乗客に善意で配ったJR東日本。あたかも「品質が切れた食品」を配ったかのようにとらえる消費者は勉強不足。「賞味期限=品質期限」であるかのように誤解を与えかねないのでわざわざ報じる価値はないと考えます。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった19218

コメンテータープロフィール

井出留美

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

関連リンク(外部サイト)

井出留美の最近のコメント