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東野篤子

東野篤子

認証済み

筑波大学教授

報告

短い記事ですが、ウクライナ危機の世界的影響を如実に物語っています。インドの2019年の小麦生産は中国についで第2位(ロシアは3位、ウクライナは5位)。多くは国内消費されていたのですが、インドは開戦当初、すでに小麦価格が高騰している北アフリカやトルコなどに対する輸出を検討していたようです。しかし、戦争が長期化するという見通しの元にインドは慎重姿勢に転じ、輸出を取りやめた…というのがこの記事の背景です。 ウクライナではオデーサ港が包囲されていてひまわり油、小麦、大麦の輸出が滞る一方、農業機器や70万トン近い穀物をロシア軍に略奪されるなど、深刻な影響を被っています。オデーサ港の封鎖を解くことが、世界の食糧難をこれ以上悪化させないための重要な鍵となります。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 石川智久

    日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

    世界的な食糧難リスクが高くなっています。最近懸念されるのが肥料不足です。ロシアは穀物大国ですが、肥料…続きを読む

  • 松平尚也

    農業ジャーナリスト、龍谷大学兼任講師、AMネット代表理事。

    世界第2位の小麦生産国であるインドは、一部を除き小麦の輸出を禁止した。インドは世界の穀物備蓄量の約1…続きを読む

コメンテータープロフィール

ヨーロッパ統合論、ヨーロッパの国際関係、国際政治。EU・中国関係、EUのEastern Partnership(EaP)、EU・ロシア関係など、EUの対外政策を中心に研究。発信内容は個人の見解であり、所属先を代表するものではありません。

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