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縣秀彦

縣秀彦

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自然科学研究機構 国立天文台 准教授

報告

解説太陽は直径が地球の109倍、質量は33万倍もの巨大な水素ガスのかたまりで、中心では核融合反応で膨大なエネルギーが発生します。エネルギーの流れは、太陽表面の磁場の力によって進行が妨げられます。強力な磁場の力によって、太陽表面には周辺より温度の低い黒点が発生します。黒点で蓄えられたエネルギーが突然開放される現象が太陽フレアです。フレアは太陽表面近くの大気に蓄積されたエネルギーが、磁場の繋ぎ変えによって解放される現象です。 フレア爆発に伴う高速太陽風が地球に向かうと、とても地球磁場(地磁気)のみではその進入を防ぎ切ることが出来ません。すると地球磁場が大きく乱れ、磁気嵐が発生します。地磁気の乱れは、上空では極域に出現するオーロラを刺激し、今回は広範囲でのオーロラとなって観測されました。ただし、この規模のフレアが、人の体調や体重に影響を与えたという事例はなく、今回もそのような影響は心配ありません。

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  • 秋山文野

    サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

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コメンテータープロフィール

縣秀彦

自然科学研究機構 国立天文台 准教授

1961年長野県大町市八坂生まれ(現在、信濃大町観光大使)。NHK高校講座、ラジオ深夜便にレギュラー出演中。宙ツーリズム推進協議会代表。国立天文台で国際天文学連合・国際普及室業務をを担当。専門は天文教育(教育学博士)。「科学を文化に」、「世界を元気に」を合言葉に世界中を飛び回っている。

縣秀彦の最近のコメント

  • 縣秀彦

    自然科学研究機構 国立天文台 准教授

    解説活発化する太陽活動。頻発するフレアによって地球磁気圏に侵入してくる太陽風。太陽活動極大期前後に高緯度…続きを読む

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  • 縣秀彦

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