補足私は現在のAIリスクが過大評価気味というか、そもそも生成AI技術自体が未熟で市場価値も含め過大評価されているのではないかと思っており、拙速な規制は(透明性や説明可能性等の向上を含めた)今後のイノベーションを阻害すると考えるので反対なのですが、それはそれとして、今回のG7の声明やバイデン米大統領の大統領令はそれだけでは実効性に疑問があるというか、やるならEUのAI規制案のような多額の罰金が課される法律にでもしないと意味がないのかなという気はします。もちろん米国の場合、調達等を通じた連邦政府の市場影響力は大きいのですが。
コメンテータープロフィール
1979年東京生まれ。東京大学経済学部卒、同大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。一般財団法人知的財産研究所特別研究員を経て、現在駿河台大学経済経営学部教授。専攻は経営組織論、経営情報論。Debian公式開発者、GNUプロジェクトメンバ、一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)理事。Open Knowledge Japan発起人。共著に『日本人が知らないウィキリークス』(洋泉社)、『ソフトウェアの匠』(日経BP社)、共訳書に『海賊のジレンマ』(フィルムアート社)がある。