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荒川和久

荒川和久

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

報告

困窮者に手を差し伸べることは否定しないが、一過性の現金給付で、選挙の票を買収とみられるような政策はいい加減慎んでもらいたい。しかも、年齢や所得や子の有無などで対象を分けることでの心理的分断を招く悪手でもある。政治がやるべきは一過性ではなく継続的な景気の底上げであり、困窮者を産む本質的な構造の見直しであり、それによってもたらされる未来への安心の提供です。安心がなければいくら現金を支給したとして貯蓄に回されるだけ。ならば消費減税した方がよっぽど全体の経済効果は期待できるんじゃないでしょうか。 困窮者は現在の所得の多寡だけではわかりません。コロナ禍の様々な制限で今後の見通しの立たない人もいれば、リストラされる人もいる。失業で離婚する夫婦もいれば、安月給のために結婚できない若者もいる。たとえ国民全員に現金給付したところで、一過性では決して安心は提供できないでしょう。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

    困窮世帯に1人10万円の現金給付を行う緊急提言を参院自民党がまとめたという。 これは、先日の高齢者に…続きを読む

コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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