見解東京中日スポーツは「トーチュウ」の愛称で首都圏在住のプロ野球ファンに親しまれてきました。紙面の内容自体は中京地区の中日スポーツ本紙とほとんど同じですが、それを関東で読めるところに独特の味わいとお得感があった。 とくに星野監督や落合監督がドラゴンズを率いていた時代は、阪神推しのデイリーあたりとは違った切り口と論調でアンチ巨人の支持を集めていたものです。日刊ゲンダイや東スポなど夕刊紙を主戦場としてきた私のような記者には参考になる記事も多かった。 大相撲の場所中に掲載されていた北の富士勝昭さんのコラム「はやわざ御免」も面白かった。NHK解説の軽妙で鋭い語り口そのままに、注目の取組の数々をズバズバと一刀両断。当初はしばらくネットにアップされていなかったため、このコラムを読みたくてコンビニへトーチュウを買いに行ったこともある。 時代の移り変わりを感じますね。今後はネット記事を楽しみにしています。
コメンテータープロフィール
1963年、広島県出身。法政大卒。デビュー作は2002年の『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)。『最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生』『プロ野球二軍監督』(同)などの電子書籍版も発売中。『失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち』(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。他に『すごい!広島カープ』『2番打者論』(PHP研究所)など。東スポで毎週火曜『赤ペン!!』連載中。青学大・原晋監督著『魔法をかける』、元広島・達川光男著『広島力』、俳優・萩原健一の自叙伝『ショーケン』(すべて講談社)の構成も務めた。東京運動記者クラブ&日本文藝家協会会員。