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来季米女子ゴルフに日本勢13人参戦の“大所帯”になった背景…日本女子ツアーの空洞化は起こる? #専門家のまとめ

金明昱スポーツライター
「楽しみだが、自分も頑張らないとという刺激にもなる」と語った渋野日向子(写真:REX/アフロ)

 日本の女子ゴルフ界が大きな転換期を迎えようとしている。女子ゴルフの最高峰と言われる米女子ゴルフツアーに来季は歴代最多の13人が出場する。なぜこんなにも増えたのか。一方で、米ツアー参戦の日本選手は、いずれも国内で優勝を重ねた実力者ばかりでツアー人気も牽引してきた。日本ツアーの人気が低下する心配はないのか。米ツアーを席巻していた韓国勢だが、いよいよ日本へと勢力図が変わろうとしている。

ココがポイント

2025年の米国女子ツアー出場資格を争う最終予選会を山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、吉田優利、馬場咲希が通過した。
出典:GDO 2024/12/12(木)

世界最高峰のツアーに向けて選手の背中を押す、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の施策が実を結んでいる。
出典:日刊スポーツ 2024/12/11(水)

その裏には、豊富な“スター予備軍”の存在がある。(中略)有望株はめじろ押し。国内女子ツアーが大きく揺らぐことはなさそうだ
出典:東スポWEB 2024/12/18(水)

参戦してくる日本人選手が増えることについては「楽しみだが、自分も頑張らないとという刺激にもなる」と語った。
出典:中日スポーツ・東京中日スポーツ 2024/12/22(日)

エキスパートの補足・見解

 来季の米女子ゴルフツアーに参戦する日本選手が13人という数字は、単なる偶然ではないだろう。女子ゴルフ人気を引っ張った宮里藍のプレーをジュニアの頃に見て育った選手たちが、日本ツアーで腕を磨いて実力で這い上がり、1998年度生まれの“黄金世代”の畑岡奈紗が米ツアー6勝目まで積み上げ、他の選手たちも次々と海を渡った。

 今季はメジャーの「全米女子オープン」を笹生優花が、「エビアン選手権」を古江彩佳の日本選手が制する快挙を成し遂げたように、来季も日本選手の優勝者が多く誕生する可能性は高い。

 これまで韓国勢が席巻していたイメージの強い米女子ツアーだが、今シーズンに限っては、エイミー・ヤンとユ・ヘランの2人しか優勝者がいなかった。韓国ゴルフ界も「日本の勢いが恐ろしい」と危機感を持つ。

「あの選手ができるのだから自分もできる」――。最高峰で腕を試したい、結果を残したいというプロゴルファーのプライドもあるだろう。日本の女子プロゴルファーの中で、チャレンジ精神の連鎖反応は間違いなく起こっている。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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