来季米女子ゴルフに日本勢13人参戦の“大所帯”になった背景…日本女子ツアーの空洞化は起こる? #専門家のまとめ
日本の女子ゴルフ界が大きな転換期を迎えようとしている。女子ゴルフの最高峰と言われる米女子ゴルフツアーに来季は歴代最多の13人が出場する。なぜこんなにも増えたのか。一方で、米ツアー参戦の日本選手は、いずれも国内で優勝を重ねた実力者ばかりでツアー人気も牽引してきた。日本ツアーの人気が低下する心配はないのか。米ツアーを席巻していた韓国勢だが、いよいよ日本へと勢力図が変わろうとしている。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
来季の米女子ゴルフツアーに参戦する日本選手が13人という数字は、単なる偶然ではないだろう。女子ゴルフ人気を引っ張った宮里藍のプレーをジュニアの頃に見て育った選手たちが、日本ツアーで腕を磨いて実力で這い上がり、1998年度生まれの“黄金世代”の畑岡奈紗が米ツアー6勝目まで積み上げ、他の選手たちも次々と海を渡った。
今季はメジャーの「全米女子オープン」を笹生優花が、「エビアン選手権」を古江彩佳の日本選手が制する快挙を成し遂げたように、来季も日本選手の優勝者が多く誕生する可能性は高い。
これまで韓国勢が席巻していたイメージの強い米女子ツアーだが、今シーズンに限っては、エイミー・ヤンとユ・ヘランの2人しか優勝者がいなかった。韓国ゴルフ界も「日本の勢いが恐ろしい」と危機感を持つ。
「あの選手ができるのだから自分もできる」――。最高峰で腕を試したい、結果を残したいというプロゴルファーのプライドもあるだろう。日本の女子プロゴルファーの中で、チャレンジ精神の連鎖反応は間違いなく起こっている。