Yahoo!ニュース パートナーカンファレンス 2019を開催しました
いつもYahoo!ニュースをご利用いただきありがとうございます。
Yahoo!ニュースでは3月6日、2018年に続き、Yahoo!ニュースに記事を配信いただいているコンテンツパートナーの皆さんにお集まりいただき、5回目となる「Yahoo!ニュース パートナーカンファレンス 2019」を開催しました。
カンファレンスではYahoo!ニュースの現状や、パートナーとの共同企画などの取り組みを紹介しました。その一部をご紹介します。
2018年度の振り返りとこれから
Yahoo!ニュースのページビュー(PV)数は順調に推移しており、特にスマートフォンのウェブ版とアプリの数字が伸びています。それに伴い、スマートフォンからの送客数も前年比22%増となっています。
また、パートナーへのお支払い額にもPV以外の指標を加味するべく、2016年4月より展開している「課題解決バリュープログラム」。2018年度は、2016年と比較して3倍のお支払いとなりました。記事を購入できる「課金」サービスも、2018年1月と比較し、2倍となっています。
パートナーの皆さんにとってYahoo!ニュースがなくなると困るかどうかを表す指標「正味不可欠度」。7段階で評価していただき、「なくなると困る」という必要不可欠者率から「なくなっても困らない」という不要者率を引いた値です。
アンケートでは、Yahoo!ニュースの「正味不可欠度」は71.6ポイントと他のニュースアプリ提供社などと比較して高い支持をいただけています。
こうした声に応えられるよう、収益とともによりよいコンテンツを生み出し、届けていくサイクルを強化していきます。
生活ポータルへ目指すもの
ヤフーではこれから、「メディアポータル」から「生活ポータル」を志します。ヤフーのさまざまなサービスを組み合わせることで、日常生活をより豊かで快適なものにしてもらおうと考えています。
ヤフーを利用する理由として、多くのユーザーが検索機能とYahoo!ニュースを挙げています。「生活ポータル」への中核となるのが、Yahoo!ニュースです。
このために1年間強化してきたのが、「掲載面」「マッチング」「コンテンツ」の3つの柱。
掲載面では、Yahoo! JAPANアプリとパソコン版のタイムラインをリニューアル。Yahoo!ニュース トピックスで伝える、いま知っておくべきニュースのほか、ひとりひとりの「知りたいに応える」レコメンドをしています。人の手で選ぶYahoo!ニューストピックスとタイムライン、2つの領域を磨き込みます。
また、Yahoo!天気・災害やYahoo!路線情報のアプリにタイムラインを導入し、地域をセグメントしてユーザーが自分に関係する地域のコンテンツをより多く触れられるようにしたいと考えています。
マッチングでは、ユーザーの興味を推定したり、過去に読んだ記事や検索の情報を使うなど、タイムラインのレコメンドの進化に取り組んでいます。
最後に一番大切なのは「コンテンツ」。コンテンツパートナーとの共同・連携企画では、媒体社の取材力とYahoo!ニュースが持っているインターネットでの届け方のナレッジをかけ合わせ、一歩踏み込んだ相互コミュニケーションによって、ユーザーに届きにくいテーマを届ける取り組みとなっています。
後述する中京テレビとの企画や西日本豪雨の被災地に根ざす地元メディアとの企画、書籍化される朝日新聞の「平成家族」などの事例があります。
連携企画のほかにも、スポンサードコンテンツや戦争の証言をアーカイブする「未来に残す 戦争の記憶」。記事の課金サービスについても、2019年春には動画の有料版を展開することを考えています。
中京テレビ「マザーズ」、Yahoo!ニュースとの共同・連携企画
三隅さん(中央)とYahoo!ニュース 編集の涌井瑞希(左)と井上芙優(右)
コンテンツパートナーとの共同・連携企画の事例として、中京テレビ報道局報道部サイバー班サブキャップ・三隅洋平さんにお話しいただきました。
「マザーズ」は、予期しない妊娠で生まれてくる子どもたちを保護するため、約30年前につくられた特別養子縁組制度について、中京テレビ報道局が2011年から取材・放送してきたドキュメンタリーがベース。連携企画として、2018年10月~2019年2月までに、7記事が配信されました。
「企画を一緒にやろうと決めたのは、1回放送して終わりではなく、自社サイトやヤフーも含め、より多くの人に見てもらいたいから。地上波で放送したものをテキストと画像で再構成した形にしたので、動画じゃなければ伝わらない部分をどう伝えるかが難しく、ドキュメンタリーも見てもらいたいなぁとやはり思いました」と三隅さん。
テレビとインターネットでの反応の違いを「テレビでは、番組を見て思いを強く持って感想を送ってくれる人が多い。コメント欄は気軽に書けるからこそ、特別養子縁組との接点が少ない人の『素』の意見が聞け、次の制作のヒントになると感じました」と振り返りました。
記事と連動したYahoo!ニュース 意識調査「みんなの意見」では、特別養子縁組について、約7割が制度そのものや詳細について「知らなかった」という結果も出ました。
編集担当として、一緒に企画に取り組んだ井上芙優は、「連載は計2000万PVという反響がありましたが、意識調査の結果から、ユーザーの多くは『特別養子縁組』についてよく知らないということが判明しました。一方で、コメント欄には特別養子縁組で親になった人、子になった人、検討している人など、たくさんのコメントがありました。この企画を通じて、より広く伝えられたのではと感じています」と話しました。
涌井瑞希も「私もドキュメンタリーを見させていただいたのですが、この映像をテキストにして伝えるのはとても大変だったのでは思いました。意識調査もそうですが、記事のコメント欄一つ一つにある『そう思う・そう思わない』ボタンでの反響も大きく、このテーマに関してユーザーの意見の幅広さを感じました」と振り返りました。
Yahoo!ニュースのデータ活用 20代に「刺さる」ものとは?
Yahoo!ニュース 編集の高橋洸佑が、Yahoo!ニュースの「エンタメ」ジャンルを例に、20代だけではなく、ほかの世代にも同時に届けるためのYahoo!ニュース トピックスの取り組みを紹介しました。
エンタメジャンルは、世代や性別などで興味関心が細分化する傾向があります。Yahoo!ニュース トピックスでも、特定の世代のみ関心が高いテーマをどう広く届けるか課題がありました。
そこで、20代の関心がどこにあるのか検索データに注目しました。20代のトレンドを調べるのと同時に、ほかの世代にとってはニュースではないものも分かるので、両方の世代に届けられるヒントになるのでは?と考えました。Yahoo!ニュース トピックス編集部では、編集者がこの最新のデータをチェックできるツールを持っています。
Yahoo!ニュース トピックス編集部では、ユーザーに広く記事を読んでいただけるよう『コンテンツへの入り口』という観点で、Yahoo!ニュース トピックスの13文字見出しを工夫しています。
歌い手の「天月」の記事を例に、ABテストの結果です。どちらも若い世代に届いているという点は変わりませんが、歌い手そのものもよく知らない上の世代にも関心が高いのは、右の13文字見出しです。
高橋は「同じコンテンツでも、誰に届けたいものなのかというメッセージングを見出しに込めることで、届き方が変わることがわかりました」と振り返ります。
「こうした結果から、13文字見出しは、最新のデータを参考に『主語』に20代の興味関心が高いもの。さらに、これまでのナレッジを生かした、他の世代にも関心の幅を広げるテーマやキーワードを掛け合わせるよう気をつけています。どんな言葉があれば届くかは研究中で、ナレッジが十分にあるとまでは言えません。ただ、分析で発見したものは、Yahoo!ニュース特有の傾向ではなく、コンテンツを制作する上でなにかヒントにしていただければと思います」
パートナーとのより良い未来を築くために
5回目となったパートナーカンファレンス。今年は、約600人にご来場いただきました。Yahoo!ニュースでは引き続き、パートナーとより良い関係を築いていきたいと考えています。ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
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