疑惑払拭のためにJYJユチョンも出頭…韓国芸能界の“薬物スキャンダル”はどこまで広がるのか
韓国芸能界の“麻薬スキャンダル”が日本でも話題を集めている。
疑惑払しょくのために警察出頭したユチョン
昨日は人気グループJYJのメンバー、パク・ユチョンが警察に出頭。麻薬を使用した疑惑が浮上しており、自ら警察に出向いたユチョンは「誠実に調査に臨む」と話した。その表情には「いくらか余裕」(『スポーツソウル』)もあったと報じられている。
(参考記事:【PHOTO】JYJユチョンが本日(4月17日)10時、警察に出頭。「ありのままで、誠実に調査に臨む」)
そもそもユチョンが渦中の人物となっているのは、元婚約者のファン・ハナが麻薬使用の容疑で逮捕されたからだ。彼女は警察に「芸能人Aと一緒に麻薬を投薬した」と供述しており、それによってユチョンに疑惑が浮上した。
ユチョンは自らの潔白を記者会見で主張し、警察による麻薬簡易試薬検査でも「陰性」となっている。
ただ4月17日の警察調査で「普段コンサートなどのスケジュールをこなす際は除毛する」などと供述しており、それが証拠隠滅のためではないかとの指摘も出ている。
(参考記事:警察に任意出頭したパク・ユチョンの供述が明らかに。「コンサート時に除毛」との供述)
そのため真相はもう少し様子を見る必要はあるだろうが、ひとまず彼が今、大きな注目を集めていることだけは間違いない。
ユチョンに限らず、韓国では現在、芸能人の麻薬問題が次々とイシューになっているのが実状だ。
例えば、現在も余波が広がっている元BIGBANGのV.Iのスキャンダルでは、彼が運営していたクラブ「バーニングサン」での麻薬流通の疑惑が浮上している。
また2012年にプロポフォールを常習使用したとして懲役8カ月、執行猶予2年の判決を受けたエイミーが最近、「芸能人Aと薬物を使った」などと暴露。さらにヒロポンを使用した映画俳優ヤン氏が警察に逮捕されるなど、芸能人の麻薬問題が連日のようにメディアに報じられているのだ。
“麻薬清浄国”だった韓国が…
そもそも韓国は“麻薬清浄国”とされてきた。国連が基準とする、人口10万人当たりの麻薬類事犯20人未満だったのだが、3年前にそのタイトルを失っている。
韓国の「2017大検察庁麻薬類犯罪白書」によれば、韓国全体の麻薬類事犯(大麻・麻薬・向精神性医薬品)は、1999年に1万人を超え、2002年までその傾向が続いた。2002年から取締りが強化され、それから2006年まで7000人水準に改善。2014年まで1万人を超えなかった。
しかし2015年から急増する。2015年1万1916人、2016年1万4214人、2017年1万4123人と大幅に増加したのだ。10万人当たり24.3人という数字だ。
その背景にはモバイルSNSがあるとの分析もあるが、時期を同じくして韓国芸能界でも麻薬や薬物問題が目につくようになっている。
麻薬問題でイシューになった芸能人たち
2017年にはBIGBANGのT.O.Pが大麻を吸引していたことが明らかになり、多くのファンがショックを受けた。2018年には俳優ハン・ジュワンが麻薬類管理に関する法律違反で、懲役8カ月、執行猶予2年を宣告されている。
振り返れば、2013年にはチャン・ミイネ、イ・シンヨン、パク・シヨンらが“牛乳注射”と呼ばれるプロポフォールの使用で、懲役8カ月、執行猶予2年の有罪判決を受けている。またボーイズグループ「DMTN」のビアンカとDANIELが大麻の売買斡旋や吸引で問題となった。
俳優からK-POPアイドルまで薬物問題を起しており、今の韓国芸能界では「笑い話をチェックするほど敏感」だという。なぜ彼らは麻薬に手を出してしまうのだろうか。
ある韓国紙記者は、「他の職種に比べ、芸能人は麻薬に接する機会が多い。頻繁に外国で活動していますし、互いの秘密を守る文化があるため、使用しやすくなるんです」と指摘した。
芸能人だけでなく、財閥3世の麻薬使用も絶えない。
財閥3世も麻薬問題が深刻
前出のユチョンの元婚約者ファン・ハナは南陽(ナミャン)乳業の創業者の孫娘であり、他にもSKグループ創業者の孫、ヒュンダイ(現代)グループ3世などに麻薬疑惑が浮上している。
(参考記事:JYJユチョンの元カノだけじゃない… 韓国財閥3世たちの「麻薬吸引」が深刻)
いずれにしても芸能人や有名人の“麻薬スキャンダル”が後を絶たない韓国。一般人に比べて影響力が高いだけに、その罪はさらに重いといわざるを得ない。一日も早く真相を明らかにしてほしいところだ。