ChatGPTに対するGoogleの回答は『LaMDA搭載』の『 Bard (バード=詩人)』だった
KNNポール神田です。
Googleが遂に自ら、AIサービスの『Bard(バード=詩人)』をアナウンスした。
…というか、意外に早い発表で驚く…。しばらくは『ChatGPT』 の趨勢を見極めてからかと思っていたからだ。それだけ『ChatGPT』の普及に脅威を感じたのだろう。
『ChatGPT』の公開は2022年11月30日。1週間で100万人ユーザーを獲得、2023年1月末でユーザー数が1億2,300万人に達した。1日あたり平均約1,300万人のユニークビジターとなった。『TikTok』が1億人を超えるのに9ヶ月、『Instagram』は2年半を必要としたスピードを2ヶ月で達成している。
Googleのサンダー・ピチャイCEOは、2022年2月7日に『Bard(詩人。鳥はBird)』を発表しました。
※『LaMDA』は、language model for dialogue applicationsの略で、Googleが開発したAIによる会話型ニューラル言語モデルの名称。Perplexityへの質問
『Bardは、LaMDAを利用した実験的な会話型AIサービス。私たちの大規模な言語モデルを使用して構築され、ウェブから情報を引き出すことで、好奇心のための発射台となり、複雑なトピックを簡素化するのに役立つ 』
https://twitter.com/Google/status/1622710355775393793
さらに、Googleでは、
『今日、私たちはさらに一歩前進し、信頼できるテスターにこのサービスを公開し、今後数週間でより広く一般に利用できるようにします』と声明。
Google AI updates: Bard and new AI features in Search
https://blog.google/technology/ai/bard-google-ai-search-updates/
たったの2ヶ月で、Googleの危機対応を促したのは、ChatGPTの貢献ともいえる。同様にChatGPTに約1兆円の投資をしたと報じられているMicrosoftとのAI競争も、ユーザーにとっては非常に恩恵の多い競争と思われる。すでに『Bing』の検索に『GPT-4』を組み込んだとされるプレビューも発見されている。
■『Bard』のスマートフォンでの活用イメージは、『ChatGPT』よりも『perplexity.ai』に似ている
なぜか? 『iPhone14Pro』の『Dynamic Island』が 表示されているのは『iOS』でも動くというユニバーサル感をだしたかったのだろうか?普通はGoogleのAndroidをだすはずだ。
イメージとしては、『OKバード!』のウェイクワードだろう。
日本人ではおそらく『bird=鳥』の方がむずかしいので、『OK!バード』で聞き取ってくれるはずだ(笑)
そして、音声で質問すると、検索ランクが表示ではなく、それについての『解答』が表示される。下部に情報ソースがズラリと並ぶというイメージだ。
重要なのはその次の工程だ。
さらに追加の質問をすると、対話形式で新たな答えとその回答の元となる情報ソースが掲載される。これは知識の生産性をかなり向上させる。
これは現在の『Google検索』でも『対話形式』でも可能なはずだろう。なぜ、搭載しないのかがとても不思議だ。
『Burd』がスマートフォンで利用できれば、『スマートスピーカー』に質問するような気軽さで質問ができ、対話形式で深堀りの質問ができるようになるだろう。これはまさに子供には、スーパー家庭教師になるだろうし、大人には、何でも知っている教授をアシスタントにもてるようなものだ。
むしろ、人間にはできないほどの、記憶力や推察力や論理力を持っている。いかに彼らを使いこなすだけの、『クリエイティブ力』や有無を言わせない『ボス力』を発揮して、『もっとわかりやすく説明しろ!』とAIに対して『パワハラ』を働くのも良いだろう。
ただ、問題は、Googleのメインビジネスである、『検索広告表示』や『SEO』を混在させられないということが問題として考えられる。『解答』に『広告』を混入するのではなく、画面のどこかに広告をお邪魔させないといけないのだ。
広告に邪魔させないというのが、Googleの長年のDNAでもあるから、『UI』は慎重に考えられるべきだろう。
むしろ、『広告』ではなく、『問題解決』としての『販促』提案のマッチングはありだ。
『Bard』のイメージは、『ChatGPT』よりも、先ごろ紹介した『perplexity.ai』のほうが近いイメージだ。
■『Bard』VS『perplexity.ai』
perplexity.ai
この『Bard』のキャプチャ画面にある質問ワードを 『perplexity.ai』に聞いてみた。
Is piano or guitar easier tolearn and how much practice does each need?
ピアノとギターのどちらが簡単で、どの程度の練習が必要なのでしょうか?
■平均して、ギターはピアノよりも簡単に学ぶことができます[1]。ギター学習者は、ピアノ学習者よりも早くコードを把握し、いくつかの曲を習得することができますし[2]、初級レベルの曲を習得する難易度も低いです[3]。しかし、ピアノを弾くには、和音や開放音以外の音を弾くために両手が必要なので、若い学生には簡単かもしれません[4]。どちらの楽器も、マスターするには練習と努力が必要です[5]。
https://www.perplexity.ai/?s=u&uuid=0a1afcc9-1b6b-4fdf-9b72-03eb71f24926
一方、Google『Bird』は…
■ピアノは、指や手の動きが自然なので、習得しやすいと言う人もいます。指や手の動きがより自然だからです。指や手の動きが自然で、音符を覚えたりするのもという声もあります。
また、ギターの方がコードを覚えやすいという意見もあります。
ギターの方がコードを覚えやすく、2〜3時間で弾けるようになる。また、ギターの方がコードを覚えるのが簡単で、2〜3時間で弾き語りのパターンを覚えられるという人もいます。
音楽の先生は、しばしばお勧めします
初心者は、少なくとも1日1時間のために練習しています。
中級者レベルまで到達するには、通常ギターは3〜6ヶ月、ピアノは6〜18ヶ月の定期的な練習が必要です。
ギターは3~6ヶ月、ピアノは6~18ヶ月の定期的な練習が必要です。
『AI』のアルゴリズムやクロールしているデータなどで大きな違いがでているようだ。情報のソースも違う。
ある意味、『Google翻訳』と『DeepL』のどちらが優秀なのか?という議論と同じで、好みで意見は、別れることだろう。
現在、『perplexity.ai』をスマートフォンで『音声入力』で質問すると、同様に『Google』の未来のイメージはつかめることだろう。
何よりも、解答をシェアできる部分を気に入っている…。
まさに、2023年は『AGI元年』と呼ぶにふさわしい年になりそうだ。
一般の人や子供でも、『汎用人工知能』の『AGI』を使いこなせるようもうなってしまったからだ。
ホワイトカラーの生産性だけでなく、全人類の人間がやっていたことが変わるのがこの2023年だ! AI革命が本当に始まったことを実感している。