「ハリーが王子様であろうとなかろうと友達だからしたの」回想録で描かれた童貞を奪った年上の女性とは
■「彼の描写は正確。書かれた内容が真実なのにショックを受けた」
[ロンドン]メーガン夫人とともに英王室を離脱したヘンリー公爵(38)=王位継承順位5位=の出版した回想録『スペア(将来の君主に何かあった時の予備という意味)』がいかに事実に即して書かれたか。ハリー(ヘンリー公爵の愛称)の童貞を奪った年上の女性サーシャ・ウォルポールさん(40)が英大衆紙デーリー・メールに名乗り出た。
「彼のユーモアのセンスよ。私たちは馬がたくさんいる所にいて、ハリーのお尻を片手で叩いたのはその中で起こったのですが、ハリーの回想録はそれを面白く解釈したものです。彼の描写は正確で、回想録を読んだ時、書かれた内容がいかに真実であるかということに本当にショックを受けました。それが一番ショックでした。彼に私への悪気はないんです」
「行為が終わった後、彼のお尻をつかんで平手打ちをしました。ちょっと揉んだりもした。彼は桃のようなお尻をしていた。種馬のことはよく分からないが、私が馬を扱う仕事をしていたことに関係があるのでしょう。彼は私が幸せかどうか確認する余裕はありませんでした。彼は若かった。そういうことは年をとってから理解するもの。本当に一瞬の情熱だったのよ」
■「僕を若い種馬のように扱った」
『スペア』にはこう書かれている。「年上の女性との不名誉なエピソード。彼女はとても馬が好きで、僕を若い種馬のように扱った。素早い乗馬(行為)のあと、彼女は僕のお尻を叩いて、牧草の方に追いやった。多くのことがあったが、それは過ちだった。忙しいパブ(大衆酒場)の裏の野原の中での出来事だった」。17歳の夏、ハリーは童貞でなくなった。
デーリー・メール紙は「それは情熱的でほろ酔い、そしておそらく思慮のない出会いだった。2人はマルボロ・ライト(煙草の銘柄)を一服するためにパブを抜け出し、塀を乗り越えて夏の野原の中で愛し合うことになったのだ」という書き出しで、現在、掘削機の運転手をしているサーシャさんの独占インタビューを紹介している。
「若い種馬のように」ハリーを扱った「年上の女性」が誰なのか、『スペア』が出版されたとたん、さまざまな憶測が世界中を駆け巡った。当時19歳だったサーシャさんは現在2児の母親だ。「私は21年間も秘密を守ってきたのに、どうしてハリーは世界に話すぞと警告してくれなかったのでしょう。ソファから転げ落ちそうになりました」と打ち明けている。
■「なぜあんなに詳しく書いたのか理解できない」
サーシャさんはテレビを見ていた時に友人からのWhatsAppメッセージでハリーが『スペア』の中で自分との初体験について告白したことを知らされ、とても驚いた。「ハリーが王子様であろうとなかろうと友達だからしたんです。こんな注目されるようなことは望んでいなかったけれど、みんなが私を見つけるまでハリーの童貞を奪った女性探しは続いていたでしょうね」
「なぜあんなに詳しく書いたのか理解できない。童貞を失ったと言えばそれで終わりだったかもしれない。でも彼はパブの裏の野原でと、その時の様子を明らかにしました。あなたが当事者でなかったら構わないでしょう。でも、もしあなたが私なら、急に自分の世界が少し狭くなったような気がするはずです」とサーシャさんはデーリー・メール紙に語っている。
「これは彼の物語であり、彼には望んだことを書く権利があります。彼は私の名前を出しませんでしたが、その夜そこにいた人たち、あるいはそのサークルの一員であれば『スペア』にある年上の女性が私であることが分かるはずです。ハリーは出版する前にそのことを考えることができたはずです。その気になれば私を見つけることができたはずです」
■「朝起きたら家の前がカメラの嵐になっているんじゃないか」
「本の中で暴露されるなんて超現実的ね。英イングランド南西部ウィルトシャーの自宅で夫のイアンと子供たちと一緒に暮らしているのに21年後にこれだものね。パニックになりました。私は静かな地域に住んでいるので見知らぬ車が通りかかると『これかな』と思うようになりました。朝起きたら家の前がカメラの嵐になっているんじゃないかとね」
サーシャさんがデーリー・メール紙のインタビューに応じたのはハリーの童貞を奪った女性探しの狂騒曲に巻き込まれるのを防ぐためだという。ハリーは出版社のペンギン・ランダムハウスから1700万ポンド(約26億9000万円)と言われる前金を受け取った。『スペア』は出版後1週間で320万部を売り上げた。
「ハリーが童貞だとは知らなかった」というサーシャさんは、ハリーが『スペア』の中で初体験を告白したのは寝耳に水の話だった。ハリーとメーガンは自分たちのプライバシーを侵害したとして英大衆紙を目の敵にしているが、他の王族のプライバシーを切り売りしていると批判されている。『スペア』での赤裸々な告白にサーシャさんも驚いたようだ。
(おわり)