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水原一平氏が大谷翔平選手の数億円の資金を着服しドジャースを即刻解雇に

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
ドジャースから解雇された水原一平氏(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

【LAタイムズが衝撃スクープを配信】

 ドジャースの地元紙LAタイムズが現地期間3月20日、衝撃的なスクープを配信し、長年大谷翔平選手の通訳を務めてきた水原一平氏が大谷選手の多額の資金を着服し、違法のスポーツ賭博に使用していたとして大谷選手の代理人から告発されたことを受け、連邦政府から調査を受けているという。

 同紙によると、ドジャースは即刻水原氏を解雇しており、本日行われる韓国シリーズ第2戦には帯同しない模様だ。

 水原氏は大谷選手が2018年にエンジェルスに入団したときから公私にわたり彼を支えてきた存在だけに、大谷選手への今後の影響が懸念されることだ。

【通訳以上の仕事をしてきた水原氏】

 さらに同紙によれば、水原氏が着服した金額は数億円単位に及び、それらをオレンジカウンティ在住の無認可ブックメーカーの下でスポーツ賭博に充てていたようだ。

 水原氏は通常の通訳と違い、大谷選手のドライバーを務めていたこともあり、本来なら通訳として深入りしないプライベートな部分まで入り込んでいた。

 日本に帰国中のCM撮影やTV出演はチームの通訳として管轄外の部分にも大谷選手に帯同しており、通訳だけでなく大谷選手の個人マネージャーのような役目を果たしていたように見える。

 それだけ大谷選手も水原氏に信頼を寄せていたため、大谷選手の資金を管理していた可能性もありそうだ。

 今は今後の調査を見守っていくしかないが、これまで日本のみならず米国でも広く認知されたコンビが、最悪のかたちで解散することになってしまった。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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