「強風で機内が修羅場」 韓国国内便で着陸直前に非常口が開く 33歳男性乗客の回復待って取り調べへ
26日午後12時45分頃、済州空港を出発し、大邱へ向かっていたアシアナ航空の旅客機が着陸直前に非常口が開き、乗客12人が呼吸困難などの症状に陥った。幸い死者こそなかったものの関連報道が韓国最大ポータルサイト「NAVER」では大手メディアのアクセス数トップとなるなど大きな関心を集めている。
同社によると、アシアナ航空OZ8124便の旅客機が大邱空港に着陸直前、非常口が開いた。旅客機は非常口が開いたまま滑走路に着陸している。
「通常は簡単に開かないようになっているが、韓国人の33歳男性A氏が着陸直前の200mの高度で開いたため、7mほどの隙間が出来た状態になった」(同社関係者が韓国メディアに答えた内容)
地上波MBCは事故現場の様子をこう伝えている。
「開いたドアの隙間から強い風が機内に入り込み、多くの乗客が驚きでパニックに陥りました。一部の乗客は呼吸困難や心理的不安などを訴え、病院に搬送されて治療を受けています」
同機には27日に蔚山で開催される全国少年体育大会に参加する済州道の中・高校陸上選手38人と指導者9人、さらに柔道選手団17人が搭乗していた。着陸直後、済州島選手団の一部の選手が苦痛を訴え、救急車で搬送された。大邱消防安全本部は一時的な医療所を設置し、症状を訴える学生たちを救急車で病院に搬送した。
事故後、大邱空港では一時的な滑走路閉鎖措置がとられ、他の航空機の発着が一時的に影響を受けたが、現在は通常の運営に戻っている。済州島選手団のメンバーたちは別の便で大邱に到着し、全国少年体育大会に参加する予定だ。
通常、非常口席の乗客は事故時に他の乗客の脱出を援助する役割を担う。このため15歳未満の子どもや高齢者、妊婦などは別の席を割り当てられる。アシアナ航空によると同便で非常口席に座ったA氏は「搭乗手続きの際に特に異常がなかったため非常口席が割り当てられた」。
A氏は現在、心理的に混乱した状態にあるという。回復を待って取り調べが行われる見込みと韓国各メディアは報じている。