アップルが「ペンパイナッポーアッポーペン」商標登録の取消に失敗

米アップル社が「ペンパイナッポーアッポーペン」の商標登録(正確には英字との二段書き商標(タイトル画像参照))に対して特許庁へ異議申立を行なっていましたが、その申立は昨年の12月20日付けで維持決定(取消に失敗)となっていました。なお、当該商標登録はエイベックス社によるものであり、ピコ太郎と関係ない人や企業による勝手出願ではありません。
アップルは、既登録商標であるApple、Apple Pay、 Apple Pencilとの類似(商標法4条1項11号)、アップルの業務との混同を招く(同15号)、国内外周知商標へのフリーライド(同19号)を主張しましたが、いずれも認められませんでした。確かに「アッポーペン(Apple Pen)」の部分は「Apple Pencil」に似ていますが、そこだけ取り出して両商標が全体として類似するとは言い難いですし、一般消費者は「ペンパイナッポーアッポーペン」という商標を見た時にはピコ太郎のPPAPを想像するのであって、米アップル社と関係があると誤認混同することは想定し難いので、当然の結果と言えましょう。
正直、PPAP自体がもう賞味期限切れ(失礼)ということもありたいした話ではないのですが、「別に気にしなくていいんじゃない」レベルの案件でもきっちりと手続を行なってブランドを守ろうとするアップル社の企業姿勢が表われていると思えるのでご紹介してみました。