寒冷地に移住して思わぬ「誤算」。初めて越冬して気付いたこと #45
田舎暮らしを始めて、半年。
一番の不安要素でもあった「冬を越す」ことも経験し、毎日が氷点下になる朝にも慣れてきました。今年は地域住民の方も少し驚くくらいの積雪が続き、移住地の洗礼を受けられたと思います。
ただ、冬を越して思わぬ誤算に気付いたのです。今日はそんなお話です。
水道管の凍結問題
寒冷地と言えば「水道の凍結」は気をつけなければならないことの一つ。
家を数日空ける場合、水道の元栓を止め、水をしっかりと抜いておく「水抜き作業」が必要になります。今までにやったこともない作業のため、開拓地に寝泊まりする時などは夫婦で忘れないよう注意しながら対応してきました。
この作業については何度か繰り返せば自然と覚えてきます。
ですが、この水道管を凍結させないためにはもう一つ「水道管凍結防止ヒーター」なるものがあるんです。
ここに引っ越してきた時、ガス屋さんから「この凍結防止ヒーターの電源は絶対に切らないで下さいね」と言われ、日々つけっぱなしにしているものなんですが、常に電源がオンという訳ではなく、外気温が一定の温度に下がった時に電源が入り、一定の温度まで上がると切れる仕組みになっているようです。
「自動で切れるなら安心」と、その時の僕たちは思っていました…。
電気料金バカ上がり
新しく引っ越してきた家はエアコンはなく、冬は石油ストーブで暖を取ります。それに加え、なるべく電気は節約して日々過ごしていました。
二人暮らしで月の電気代は大体5,000円から、いっても7,000円くらい。
周辺の家の目も気にならないため、カーテンなども開けっぱなしに外光を取り入れての生活をして「よしよし、節電できているぞ」なんて思っていました。
勿論これが甘い考えだったのは言うまでもないこと。
そう。
冬は毎朝が氷点下。つまり、ほぼ凍結防止ヒーターはつけっぱなしの状態ということなんです。
12月に入り、電気代は9,000円に届く金額でした。ちょっと使い過ぎたのかな?なんて思っていた矢先、1月には凍結防止ヒーターが一気に本気を出し始め、14,000円に。積雪の多かった2月には15,000円を突破。
「開拓地に家を建てたらソーラーパネルで電気も自給しようか」、なんて話していた夫婦の電気代とは思えないくらい跳ね上がっています(汗)
3月になると寒さのピークは過ぎたとは言え、まだまだ氷点下もありますし雪も降ります。電気代は13,000円に下がりはしましたが、知らぬ間に使っている電気の圧迫がすごい。
この凍結防止ヒーターは24時間エアコンをつけっぱなし、もしくはそれ以上の電気代がかかっているそうなんですね。(冬の1シーズンで45,000円近くヒーターの電気代がかかっているとか)
この金額を見て「まあ、冬だからね」と思う方もいらっしゃると思います。
ですが、この電気代に「エアコン代は入っていない」んです。うちはエアコンがないため、冬になると石油ストーブで灯油を大量に消費している訳です。灯油タンク3つ持って10日に1回のペースで入れに行っているので、これまた今まで使ってこなかった費用になります。
これでは、自分にガソリン(酒)を入れる余裕がなくなってしまいます。
無駄が多い凍結防止ヒーター
冬はどうしても生活費が嵩む。これは寒冷地では仕方がないことだとは思います。
ですが、少しでも節約できればなと思い調べてみたところ、この凍結防止ヒーターは無駄が多いそうなんです。
水道管の凍結事故防止の観点から安全性を考慮し、外気温を判断して電源オンオフする精度にかなりのバラつきがあるようなんですね。つまり、ヒーターを入れなくてもいいのに電源が入ってしまったり、切っても良い気温に達したのにまだついている…ということが起きている訳です。
ただ、凍結ヒーターに接続して簡単に節電できる代物があることが判明しました。
その救世主は「セーブ90」という無駄な電気代を節約してくれ、接続もただ差すだけ、一年中つけっぱなしでOKという非常に簡単なものです。
今年はもう桜も咲き始めましたので、来年はこのセーブ90の導入を本気で考えております。次の冬は電気料金を見てハラハラしたくありませんので。
結論、寒冷地の冬の生活費を甘く見るな。
KAGARIBI けい
〜プロフィール〜
最近「ぎっくり背中」を起こして動けなくなった夫けい。花粉症で顔面崩壊中の妻ゆか。山林を購入してセルフビルドを楽しんでいます。
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