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【東大阪市】生駒山と共存の歩み。古来より親しまれた河内の水。

岡田智則webライター(東大阪市)

生駒山には綺麗な川がたくさん流れており、その水は、古来より山を通行する人々に憩いの場所として親しまれてきました。その中でも今回は、水に因んだパワースポット「弘法の井戸・笠塔婆」をご紹介いたします。

弘法の井戸・笠塔婆
弘法の井戸・笠塔婆

近鉄奈良線「額田駅」から枚岡公園へ、「桜広場」から「暗峠」を登っていくと、こじんまりとしてはいますが、なんとも歴史を感じる建物にたどり着きました。建物を突き出るように大きな木がたっている様子に迫力を感じます。気になるので立ち寄ってみます。

弘法の井戸・笠塔婆説明
弘法の井戸・笠塔婆説明

説明を見てみると、ここは鎌倉時代より作られた「笠塔婆」だそうです。由緒は諸説あるようですが、生駒山を流れる川の水は、昔から人々に親しまれていたようですね。現在は東大阪市の指定文化財になっています。

弘法の井戸・笠塔婆
弘法の井戸・笠塔婆

弘法の井戸・笠塔婆
弘法の井戸・笠塔婆

入り口のすぐ横に、パイプから水が流れ続けています。手前には柄杓が置いてあり、水汲みができるようになっています。すごく綺麗な水が出続けているため、昔からこの場所は、山道を通る人々が一休みする場所になっていたみたいですね。山を流れる川の音を聞きながら一息つくと、気持ちが安らぎます。自然の恵みを強く感じることができるパワースポットです。
この水は、昔は飲むことが出来たみたいですが、現在は生水の状態で飲むことはできないみたいです。飲む場合は、火を通してからにしてください。

弘法の井戸・笠塔婆
弘法の井戸・笠塔婆

「笠塔婆」の中に入ってみます。中には、たくさんの仏様が鎮座しています。生駒山は仏教と関わりが強い場所がたくさんありますが、ここもその1つのようですね。生駒山から河内の人々の生活を見守っている感じがあります。

弘法の井戸・笠塔婆
弘法の井戸・笠塔婆

何よりもすごいのが、建物を突き刺している大木の様子です。手前の石板には、「弘法大師」の文字が刻まれています。空海との繋がりが深いみたいですね。生駒山と空海に関するお話は、多く存在しますが、よく「竜の伝説」が語られることが多いです。ここで語られている「龍」は「川」を指す言葉です。川の導きで、人々は生駒山を登り、奈良と大阪を行き来していたみたいです。
まるで、この大木が浄土へと導く空海のように感じます。自然の力強さを身近に感じることができる場所だと思います。「暗峠」は、生駒のハイキングコースと違って比較的ゆったりと登ることが出来ます。ぜひ一度自然の力を満喫しにこの場所を場所を訪れてみて下さい。

弘法の井戸・笠塔婆

【住所】大阪府東大阪市東豊浦町
【アクセス】近鉄奈良線「額田駅」から暗峠へ。駅から徒歩30分程度。

webライター(東大阪市)

大学院修了後、音楽を用いた地域活性化事業に取り組む。ブログ運営を通して、主に関西地域の魅力を発信している。

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