国債発行額は4月から減額されるにもかかわらず、日銀は国債買入れのオファー額を減額せず
日銀は10時10分に国債の買入れをオファーした。オファー額は残存期間1年以下を1500億円、残存期間1年超3年以下を3750億円、残存期間3年超5年以下を3750億円、残存期間10年超25年以下を1500億円となっていた。1年超3年以下は前回の3月22日と同額、3年超5年以下と10年超25年以下も前回の3月28日と変わらずとなった。
日銀は3月19日の金融政策決定会合にて長期国債操作を含むイールドカーブ・コントロールを解除した。ただし、長期国債の買入れについては、「これまでと概ね同程度の金額で長期国債の買入れを継続する」とした。
足もとの長期国債の月間買入れ額が6兆円程度となっていたことで、今回のオファー額についても減額はしなかったとの見方もできるが、4月からは国債の発行額そのものが変更される。
2年国債は2023年度が一回あたり2.9兆円の発行額が2024年度は2.6兆円と3000億円減額され、5年国債は2023年度が2.5兆円、2024年度は2.3兆円と2000億円減額、10年国債は2023年度が2.7兆円、2024年度が2.6兆円となる。ひと月あたり合計で、6000億円程度の減額となる。20年債も今年1月から1.2兆円から1.0兆円に減額していた。
この減額分を考慮すると、日銀は過剰な買入れを行っているということになる。そもそもが過剰なのではあるが。
ただし、実際の買入れは、従来同様、ある程度の幅をもって予定額を示すこととし、市場の動向や国債需給などを踏まえて実施していくともなっており、今後、国債発行額に合わせて、減額される可能性は高いとみられる。