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出掛ける前からジャズ気分:Women in JAZZ vol.4

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

●公演概要

3月1日 開場18:00/開演18:30

会場:東京・日本橋三井ホール

出演者:阿川泰子(ヴォーカル)、マリーン(ヴォーカル)、meg(ヴォーカル)、守屋純子(ピアノ)、牧山純子(ヴァイオリン)、Masato Honda B.B.Station

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Women in Jazz 世界の女の子に、生きていく力を。
Women in Jazz 世界の女の子に、生きていく力を。

Women in JAZZ(ウィメン・イン・ジャズ)とは、途上国に住む女の子たちに教育の機会を与えるためのチャリティを行なうことを目的に日本の女性ジャズ・ミュージシャンが集結するライヴ。2010年に東京・国際フォーラムで開催された後、2011年には大震災で被災された人々を応援しようと、6月にブルーノート東京、12月に宮城県の名取と石巻でライヴを実施。今回が4回目となります。

貧しさや“女だから”という理由で、早すぎる結婚や教育機会の欠如、暴力、虐待などにさらされる途上国の女の子たちの現実。これらを教育を受けることで回避するとともに、女性のパワーで世界を幸せにしようと呼びかける『Women in JAZZ』が今年も開催される。

4回目となる今回は、ジャズ・ボーカリストの阿川泰子、マリーン、meg、世界的に活躍するジャズピアニストの守屋純子、ジャズヴァイオリニストの牧山純子といった豪華メンバーが出演。さらに、ビッグバンドMASATO HONDA B.B.STATIONによる大迫力の演奏が会場を盛り上げる。

出典:女性ジャズアーティストが豪華競演する『Women in JAZZ』|MUSIC TOKYO Tips

趣旨に賛同される方はもちろんですが、この豪華な競演に興味がある方も見逃せないコンサートですね。今回はとくに、ヴォーカル・ジャズとヴァイオリン、そしてビッグバンドのサウンドという、ライヴハウスではなかなか味わうことのできないラインナップでのジャズを堪能できるでしょう。

♪「Women in JAZZ vol.4!!」スポット映像が到着!

スポット、いわゆるコマーシャル映像です。30秒ほどの短いものですが、チラシ代わりに見ることができて、ちょっとだけライヴの雰囲気がわかるんじゃないでしょうか。

♪Skindo le-le 阿川泰子オンステージ 1982

アルバム・デビューが1978年の阿川泰子さんは、シュガー・ボイスと呼ばれる甘い歌声で、世の殿方を中心にジャズ・ヴォーカル・ブームを巻き起こしました。「スキンドゥ・レ・レ」は彼女の代表曲ですが、当時だけでなく1990年代のクラブ・シーンでも世界を騒がせた”ネタ曲”になったりと、不滅の魅力を放っています。

♪Masato Honda B.B Station- It's Magic

抜群のリズム感と伸びのある声で、1980年代初頭の日本ジャズ・ヴォーカル界に新風を吹き込んだのがマリーンさん。「イッツ・マジック」は1983年リリース(マリーン名義では5枚目)のアルバムに収録され、大ヒットを記録しました。オリジナルはT-SQUARE(当時はザ・スクエア)の曲で、この映像のヴァージョンは2007年にリリースされたアルバム『Jazz'n Out』収録のもの。バックを務めているのは、今回も共演する予定の本田雅人率いるB.B.STATIONです。

♪meg 【Little Waltz】PV

2006年にアルバム・デビューを飾り、本格的にジャズ歌手としての道を歩み始めたmegさん。2012年にリリースしたアルバム『Little Waltz』ではニューヨークに渡って、ジャズの巨匠であるロン・カーターとの共演を果たしました。この「リトル・ワルツ」という曲はロン・カーターのオリジナルで、いままでヘレン・メリル以外は歌っていないという“いわくつき”のもの。それを許されたという彼女の魅力を、ぜひステージで確かめていただきたいっ!

♪牧山純子 Mistral

近年、続々と実力ある若手女性奏者が登場しているジャズ・ヴァイオリン・シーン。そのなかでも注目度の高さでは群を抜いているのが牧山純子さんです。ヴァイオリンは幼少のころから積み上げたクラシックの素養がなければ弾きこなせない楽器ですが、クラシックの勉強だけではジャズやポピュラー音楽を表現するに至らないという厄介なシロモノ。ゆえに、彼女がどのようにヴォーカルやビッグバンドを相手にするのか、興味津々です。

では、行ってきます!

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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