博多の元祖横浜家系。濃厚醤油豚骨に太麺の、本場の味を貫き通す味わいは博多の人々の心を掴む一杯。
2016年創業の正統派家系ラーメン
福岡、そして博多の街といえば、〈博多ラーメン〉や〈長浜ラーメン〉という全国に知れ渡る豚骨ラーメンのひとつの文化があります。福岡を訪れたなら、博多ラーメンを食べたい、なんて思う方も多いのではないでしょうか。
そんな空気感の中で、正統派の横浜家系ラーメンとして存在感を示してきたのがこの「壱壱家」。ここ2年~3年で急激に非豚骨といわれる文化が広がりましたが、一昔前は、博多や長浜といったラーメン以外は受け入れられない風潮でした。
そんな時代だった2016年にオープンした「壱壱家」は、博多の街の逆境の中で本場の味を貫き通す、まさに家系ラーメンのパイオニアともいえるでしょう。
サンパレスや国際センターという大きなイベントがあるスポットのひとつ向かい側の大通りにあるお店。コンサートがある時なんかはバッチリのアクセス。縦長のカウンターのみで、お店横には1台、あるいは2台駐車できそうなスペースも。
お店に入ればまずは食券機で購入。そしてこの家系スタイルの〈脂・味・麺〉のお好みをチョイス。博多ラーメンは、バリカタ!なんて叫ぶのが当たり前の主流の中で、これだけ本格派のスタイルが登場したのは驚きでした。個人的な好みは、脂は多め、味は濃いめ、麺は普通です。
今では博多でも家系を名乗るラーメン店も数多く。しかし、全く受け入れられなかった時代から、この濃厚醤油の味わいの一本勝負。さらに味に磨きがかかり、人気も知名度も格段にアップした「壱壱家」。やはり家系には白ごはんも外せない、そんな一杯を味わってみました。
ラーメン(並)うずらトッピング
家系といえば、ネギやチャーシューなど賑やかなトッピングにいきたいところですが、ここは個人的にマイブームなノーマルラーメンにうずらのトッピング。お店の基本のラーメンを味わいつつ、そこにトッピングを自分好みにプラスしていくのも家系のひとつの魅力ではないでしょうか。
醤油豚骨が色濃くでるスープに、大きなチャーシューが1枚。そしてほうれん草と海苔も3枚、これが家系の基本スタイルですね。味玉ではなく、うずらをあわせるのが良いのも、また家系です。
スープをひと口飲むと、カエシがガツンとくる濃厚な味わい。その中にも豚骨の風味よく繊細な味わいも。やはり塩味は強めの方がいい。
濃いめの味ながら、もちもちの太麺がスルスルっといただける。これが不思議とサラッと美味しい。
脂感は感じない、歯応え良く味わい良いチャーシュー。お肉の旨味と味付けも、スープと絡めてさらに良き味わいに。ボリュームもあります。
そして忘れてはならないのが海苔。スープによく浸して、白ごはんに巻いて食べる。だから家系ラーメンには白ごはんは外せない。塩味の効いたスープと海苔の味わいのバランスが最高。お米にあわないわけがない。
アクセントには豆板醬。これも家系ではお馴染みの調味料でしょう。
麺を食べ終えたなら、残ったスープに白ごはんをドボン。これがまた美味いのです。この際に豆板醬を加え、味の濃さをプラスしながら辛さの刺激を味わうのが最高ですね。
スープも麺も、そして白ごはんも、それぞれの味わいを引き出す組合せでもちろん完食。食べ終えた後の丼のシルエットが美味しさを物語ります。
卓上にはブラックペッパーやゴマなど。これはお好みにあわせて。
この赤い看板の上には、しっかりと家系ラーメンの文字も。当時は、博多ラーメン以外のお店は出店しては閉店を繰り返す中、直球勝負で本場の味を貫き通した「壱壱家」。今ではしっかりと博多の人々の心を掴み、愛される味を提供しています。博多の街の元祖横浜家系、その味は、間違いなく存在感を示す美味い一杯です。
家系ラーメン 壱壱家
住所:福岡県福岡市博多区大博町2−14
営業時間:平日11時00分~14時30分
17時00分~21時00分
土日11時00分~21時00分
定休日:不定休
駐車場:店横1~2台あり