堂々の吉村家直系! 上越エリアに家系を浸透させた横綱「上越家」!
1974年創業の「吉村家」(当時は新杉田駅近く)を源流とし、横浜を中心に全国に広がっている「横浜家系ラーメン」。
いまや全国に数多くの家系ラーメン店があるが、総本山の「吉村家」の流れを汲む店は、厳しい修業ののち独立するスタイルで、店舗数はそう多くはない。
豚骨や背ガラを大量に使ってフレッシュなスープを作っていく製法や麺上げの技術など、レシピ化の難しいラーメンで、人気はあるが2000年代初頭まではなかなか店舗数の広がらないジャンルだった。
さらに、「吉村家」の“直系”店は全国に一握りしかない。
「杉田家」「厚木家」「環2家」が特に有名だが、直系皆伝され地方に羽ばたいているレア中のレアな名店もある。
新潟県上越市にある「上越家」は2005年創業。
店主の石平さんは「吉村家」のほか、富山の「はじめ家」で修業されている。
「はじめ家」も直系店であり、北陸エリアに直系が2軒あるのは貴重だ。
国道8号線沿いのアクセスのいい場所で駐車場も広く、県外からも多くのお客さんが訪れる。
こちらが「並盛ラーメン」。お好みは全て普通で注文。
具はチャーシュー、ほうれん草、ネギ、ノリ3枚と王道。麺は「酒井製麺」製でかなり短めの平打ち麺。
骨のダシ感、醤油感、鶏油感のバランスが良くまさに直系の美味しさ。
豚骨スープがフレッシュで、あまり炊きすぎず厚みをつけていないところも直系の作り方。
新潟といえばご当地ラーメンの勢いが強いエリアで、「長岡生姜醤油ラーメン」や「燕三条背脂煮干ラーメン」など全国的に有名なラーメンも数多い。
その中で横浜家系ラーメンを“直系”という形を持ち込んで流行らせた功績は大きい。
石平さんの気持ちのパワフルさが丼にそのまま表れたようなパンチのある一杯。ぜひご賞味いただきたい。
家系ラーメン 上越家
新潟県上越市下源入173−4
※写真はすべて筆者による撮影