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アルバート・プホルスが外国人選手による最多本塁打数に並ぶ

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
18日のオリオールズ戦で通算609本塁打を放ったアルバート・プホルス選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 エンゼルスのアルバート・プホルス選手が、新たな金字塔を打ち立てた。

 18日のオリオールズ戦で、初回の第1打席で今季18号となる先制2ラン本塁打を放った。この結果自身の通算本塁打数を609に伸ばし、サミー・ソーサ氏が保有していた外国生まれの選手として最多本塁打記録に並んだ。

 他の外国生まれの現役選手でプホルス選手に続くのは、ミギュエル・カブレラ選手(459本)、エイドリアン・ベルトレ選手(458本)、カルロス・ベルトラン選手(453本)──で、プホルス選手に追いつくのは至難の業といえる。ちなみに通算本塁打数でベスト50位に入っているのは、この4選手のみ。最近は長年に渡って活躍するアメリカ人選手の長距離打者が少なくなっているようだ。

 プホルス選手は現在37歳だが、2011年オフにエンゼルスと10年2億4000万ドル(約262億円)の大型契約を結んでおり、何事もなければ41歳になる2021年まで現役を続けることができる。

 11年間在籍していたカージナルス時代は2010年に本塁打と打点の二冠王に輝くなど通算で4つの打撃タイトルを獲得し、球界を代表するスラッガーだった。しかしエンゼルス移籍後は明らかに低迷。カージナルス時代の通算打率が.328に対し、エンゼルスでは.261に下がっている。

 本塁打数もカージナルス時代は1シーズン平均40.5本だったの対し、エンゼルスの過去5年間は29.2本にまで落ち込んでいる。ただ仮に2021年まで現在のペースを維持できるとすれば、計算上は766本に到達することになり、現在通算本塁打数で1位のバリー・ボンズ氏(762本)を上回る。

 もちろん今後さらに年齢的なハンディを抱えることになり、記録達成はかなり難しいだろう。だがボンズ氏、ハンク・アーロン氏、ベーブ・ルースしに続く史上4人目の700本越えは期待していいのではないか。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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