9月の日中の米国債保有額が減少、通貨防衛が原因か
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/kubotahiroyuki/00325150/title-1669159063887.jpeg?exp=10800)
米財務省が11月16日に発表した9月の国際資本収支統計における米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)によると、海外投資家による米国債の保有高は7兆2969億ドルとなった。前月の7兆5090億ドルから減少した。
MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES https://ticdata.treasury.gov/Publish/mfh.txt
9月の米10年債利回りは月初から上昇基調となっていた。1日に3.2台%となっていたが、27日には一時3.99%を付けて4%近くまでに上昇していた。
FRBの大幅利上げが続くとの見方が強まった。21日のFOMCで政策金利を0.75%引き上げ、3.00~3.25%とした。FOMCで大幅利上げを続ける方針も示した。
あらためて国別の米国債保有残高を確認すると、日本の米国債保有額は1兆1202億ドルとなり、前月比796億ドルの減少となったが、引き続きトップは維持した。
2位の中国は9336億ドルとなり、前月比で18億ドルの増加。ちなみに中国人民銀行が発表した8月の外貨準備は382億ドル減となっていた。
大きく減少したのは日本や中国だが、それぞれ通貨防衛が原因とみられる。増加した国はベルギーや英国などとなっていた。
上位10か国の米国債保有額は下記の通り。
国、米国債保有額、前月比(単位、10億ドル)
日本(Japan)、1120.2、-79.6
中国(China, Mainland)、 933.6、-38.2
英国(United Kingdom) 、663.3、+18.6
ベルギー(Belgium )、287.9、+37.2
ケイマン諸島(Cayman Islands )、301.5、-5.8
ルクセンブルク(Luxembourg) 298.6 -7.4
スイス(Switzerland)、278.0、-16.9
アイルランド(Ireland) 、265.1 -10.2
ブラジル(Brazil)、226.4、-5.8
台湾(Taiwan)、216.9、-16.3