「札幌の藻岩山と上田の岩鼻にだけ咲く花がある」と聞いたことはありますか？

岩鼻と藻岩山がどう結びつくのでしょう。その花がついに咲き出したと聞き訪れました。するとそこには日本三大夜景に数えられる藻岩山にも負けない夜のパノラマが広がっていました。

その花の名前は････

モイワナズナは千曲川に近い岸壁に群生していました。わたしが見つけたのは道路沿いに建つ改修碑の近くでした。岩の間に根を張り、川から吹き上げる風に耐え、白い可憐な花を揺らすその様子は、この地で自分らしく生きようという強さを感じさせます。

寒冷地に咲くモイワナズナは、氷河期が終わり、地球の気温が上がると生息地を狭め、本州では岩鼻にだけ残ったとも言われています。

札幌と上田。こんな遠く離れた場所で同じ花が咲くのにはそういう訳があったのですね。

見晴らし最高な千曲公園

モイワナズナが咲く断崖絶壁の岩鼻。高さ約120メートルの岩鼻の上にある千曲公園からは、上田市内と周囲の山々まで一望できます。

この開けた景色は湖だった説もあり、民話や地名に痕跡がみられます。特に有名なのは「唐猫とねずみ」の伝説。地元の方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。

プチハイクにちょうどよい

岩鼻の目の前にある上田道と川の駅おとぎの里（以下、おとぎの里）から歩けばちょっとしたハイキング気分も楽しめます。千曲公園までゆっくりのぼって約20分。

時間と体力に余裕があれば、神社や展望台をぐるりと周ることもできます。

地元グルメもセットで楽しむ

プチハイクとなるとおいしいごはんも欲しくなります。

おとぎの里では地元のジビエ料理やお弁当などを購入できます。

「名物の馬鹿(うましか)バーガーはジューシーで食べやすい」との評判を聞きましたが、この日は到着が遅かったのでお総菜パンをいただきました。

上田の夜景スポット

日が暮れると上田のまちがキラキラと輝きだし、遠くに小諸の灯も見えます。

夜景を見るなら千曲公園にも数台分の駐車スペースはあるので、こちらを利用するとよいでしょう。道の駅から歩くなら「ヘッドライト」はお忘れなく。ちょっとしたナイトハイクで非日常感を味わえます。

おとぎの里から見上げると夜空にほんのり浮かびあがる岩鼻。あかりの少ない河川敷からは星空もよく見えます。これだけの夜景がだれでも自由に見られるとは上田にはよいところがたくさんありますね。

----いかがでしたか

岩鼻にひっそりと咲く希少な花があることは意外と知られていないようです。

この機会に景色と地元グルメもセットでプチハイク気分をたのしんでみてはいかがですか。モイワナズナはもうしばらく見ることができそうです。

もちろん夜景もおススメです。