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調べものがトップ…15歳のインターネット利用実情をさぐる(2024年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
スマホを使って分からないことを調べる。インターネットの利用目的のトップに(写真:アフロ)

パソコンの世帯ベースでの普及率の向上、そしてスマートフォンの爆発的な普及に伴い、子供でも気軽にインターネットへのアクセスが可能となった昨今。当然インターネットを介して多様なサービス・機能を利用することになる。今回は金融広報中央委員会「知るぽると」が2024年1月に発表した、「15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査」(※)を基に、15歳の人達におけるインターネットの利用実情について確認する。

まずはインターネットの利用時間。質問では授業以外とのただし書きがあり、利用機器は「パソコン、タブレット、スマートフォン、いずれのインターネット利用も含みます」とある。また、平日・休日の区別はないので、平日・休日を合わせた平均的な時間を問われていると判断できる。

↑ 1日あたりのインターネット平均利用時間(学校の授業での利用を除く)(2023年)
↑ 1日あたりのインターネット平均利用時間(学校の授業での利用を除く)(2023年)

各選択肢の中央値を用いて平均値を概算すると約3時間20分となる。もっとも多くの回答が集まったのは3時間~5時間未満で28.8%。次いで2時間~3時間未満で24.5%、5時間以上の21.4%。平日と休日を合わせた平均とはいえ、15歳の時点で、授業以外で毎日2時間以上もインターネットを使っている人が3/4ほどもいるのが実情ではある。むしろ0.5%ではあるが「利用していない」人がいる方が驚きかもしれないが。

それでは具体的にインターネットで何をしているのか。利用目的を複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が挙げたのは「調べもの」で82.4%だった。

↑ インターネットの利用目的(複数回答)(2023年)
↑ インターネットの利用目的(複数回答)(2023年)

「調べもの」の具体的説明はないので、単純に検索エンジンを使って結果から各サイトを閲覧するだけでなく、ソーシャルメディアや動画投稿サイトから探したり、さらには最近流行のAIサービスに質問して調べているかもしれない。いずれにせよ、分からないことをインターネットを道具として使って調べようとする人が8割を超えている。

次いで多いのは「メッセージアプリ」で79.5%。具体例として「LINE」が挙げられており、この値はほぼLINEの利用率に該当するのではないかと思われる。さらにほぼ同じ値で「SNS・動画投稿サイト」が続いている。さらに「音楽」が70.8%、「ゲーム」が61.1%となり、ここまでが過半数。

「メール」は「SNS・動画投稿サイト」と比べると半分以下でしかないが、それでも30.9%の人が利用している。「ネットショッピング」は23.6%で少ない値だが、見方を変えれば少なくとも15歳の20.9%はネットショッピングを利用しているのは、決して少ない値ではあるまい。

設問では特に記載はなかったが、今件のインターネットの利用は多分にスマートフォンによるものと思われる。これだけ多くの事柄ができるインターネット、特にスマートフォンに、15歳の人達が夢中になり、毎日数時間を費やしてしまうのも仕方がない気がする。

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※15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査

2023年6月15日~7月14日に日本全国の高校1年生に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3000人。直近の国勢調査の結果を基に、15歳の地域比率にあう形で割り付けを行っている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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