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投手三冠のセールは、ワイルドカード・シリーズのロースターに入らず

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリス・セール(アトランタ・ブレーブス)Sep 19, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、クリス・セール(アトランタ・ブレーブス)は、いずれもリーグ・トップの防御率2.38、18勝、225奪三振を記録した。投手三冠に加え、初のサイ・ヤング賞も手にするはずだ。

 けれども、10月1日から行われるワイルドカード・シリーズのロースターには、入っていない。セールは、前日のダブルヘッダーの2試合目に投げるはずだったが、腰の痙攣により、直前に登板を回避した。

 回避しなかった場合も、ワイルドカード・シリーズの登板は難しかった。このシリーズは、10月1日からオフを挟まずに行われ、先に2勝を挙げたチームが勝ち上がる。1勝1敗で第3戦を迎えても、9月30日から数えて、中2日となる。

 これは、ダブルヘッダーの1試合目に投げたスペンサー・シュウェレンバックと、セールに代わって2試合目に登板したグラント・ホームズも同様だ。彼らも、ワイルドカード・シリーズのロースターには入っていない。

 セールの登板回避がなければ、ホームズは、ワイルドカード・シリーズで投げることができた。

 第1戦と第2戦の先発マウンドには、AJ・スミス-ショウバーマックス・フリードが上がる。今シーズン、スミス-ショウバーがメジャーリーグで投げたのは、5月23日の1試合だけだ。メジャーリーグ1年目の昨シーズンと合わせても、二桁に達していない。

 第3戦があれば、先発投手は、レイナルド・ロペスチャーリー・モートン、あるいはブライス・エルダーだと思われる。ロペスは、9月28日の6イニングに続き、30日もリリーバーとして1イニングを投げた。モートンは、9月29日に4.1イニングだ。エルダーは、8月初旬にAAA降格となり、レギュラーシーズンが終わるまで、昇格しなかった。

 ブレーブスと対戦するサンディエゴ・パドレスの先発投手は、第1戦がマイケル・キング、第2戦がジョー・マスグローブ、第3戦はディラン・シースだ。レギュラーシーズン最後の登板は、キングが9月24日、マスグローブが26日、シースは25日。いずれも、そこから中5日以上となる。27日に投げたダルビッシュ有も、ロースターに入っている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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