ソトを呼び戻せなかったヤンキースの「プランB」は、ベリンジャーかタッカーをトレードで獲得!?
ニューヨーク・ヤンキースは、FAになったホアン・ソトを呼び戻すことができなかった。ソトは、ニューヨーク・メッツと15年7億6500万ドル(2025~39年)の契約を交わした。
ヤンキースは、トレードにより、ソトに代わる外野手を手に入れようとしているようだ。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンやMLB.comのマーク・フェインサンドらが、コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)とカイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)の名前を挙げている。
ソト、ベリンジャー、タッカーは、3人とも左打者だ。2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は、26歳と29歳と28歳。ここ3シーズン(2022~24年)のスタッツは、以下のとおり。
ベリンジャーのスタッツは、ソトだけでなく、タッカーと比べても見劣りがする。もっとも、メジャーリーグ1年目の2017年は40本塁打まであと1本に迫り、3年目の2019年は47本のホームランを打っている。ソトのシーズン本塁打は2024年の41本が最も多く、タッカーは2021年と2022年の30本が最多だ。ベリンジャーもタッカーも、ヤンキー・スタジアムをホームとすれば、ホームランは増えてもおかしくない。
守備と走塁は、3人のなかでソトが最下位だろう。ベリンジャーとタッカーは、ゴールドグラブが1度ずつ。どちらも、主にライトを守ったシーズンに受賞した。
ただ、タッカーのポジションは、ソトと同じくライトかレフトだが、ベリンジャーは、センターと一塁がメインだ。もちろん、外野両コーナーも守る。
ヤンキースは、外野3ポジションのうち、ライトにアーロン・ジャッジ、センターにはジェイソン・ドミンゲスを予定している。レフトに加え、内野の4ポジション中2ポジション、一塁と二塁――あるいは一塁と三塁――も確定していない。ポジションからすると、汎用性がある分、ベリンジャーのほうがタッカーよりもフィットする。
また、タッカーは、来オフにFAとなる。ベリンジャーの契約は、2026年が年俸2500万ドル(解約金500万ドル)の選手オプションなので、ベリンジャーが破棄すれば、タッカーと同じく、来オフのFA市場に出る。行使すると、2026年のオフにFAだ。2人とも、ソトのように、トレードで獲得しても1シーズンでいなくなるかもしれず、ベリンジャーの場合、2025年に大怪我を負い、2026年はプレーできないのに支払いが残る、という可能性もある。
なお、ヘイマンによると、カブスは、ベリンジャーの放出を画策しつつ、タッカーの獲得に動いているという。ヤンキースからすると、カブスはトレードのパートナーとライバルのどちらにもなり得る。