3ラン、グランドスラム、ソロに続き、4打席目は一塁に走者。ここでも打てば「サイクル本塁打」…
9月8日、ペイビン・スミス(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、最初の3打席とも、ホームランを打った。
それぞれの場面は、1本目が2回表の無死一、二塁、2本目が3回表の1死満塁、3本目は5回表の無死走者なし。3ラン、グランドスラム、ソロだ。スミスは、1試合4本塁打と「サイクル本塁打」にリーチをかけた。
メジャーリーグ最多の1試合4本塁打は、18人が記録している。そのなかに、「サイクル本塁打」を達成した選手は、一人もない。マイナーリーグでも、判明している限りでは、2人だけだ。それについては、こちらで書いた。
◆「マイナーリーガーが「サイクル本塁打」を達成する。史上2度目。各本塁打の順序は史上初と同じ」
7回表、スミスは、無死一塁の場面で打席に立った。ここでもホームランを打てば、メジャーリーグ史上初の「サイクル本塁打」だ。けれども、そうはならなかった。1球目と2球目を見送り、3球目に空振りを喫し、三振に仕留められた。
続く9回表の打席は、直前にエウヘニオ・スアレスがホームランを打ったため、塁上に走者はいなかった。スミスは、カウント0-2から4球を見送り、四球で出塁した。ちなみに、スアレスは、2回表のシングル・ヒット、3回表のシングル・ヒット、4回表の2死からの三振に続き、7回表のシングル・ヒットにより、スミスに「サイクル本塁打」の機会をもたらした。
スミスは、メジャーリーグ5年目の28歳だ。一塁と外野の両コーナーを守る。通算本塁打は、この日の3本を含めて35本。年齢とホームランの本数から窺えるように、ブレイクはしていない。
ただ、ドラフトの指名順位は、2017年の全体7位と高かった。また、ここ2シーズンは、AAAでどちらも62試合に出場し、昨シーズンは打率.318と出塁率.428、9本塁打、OPS.934、今シーズンは打率.318と出塁率.433、13本塁打、OPS.996を記録している。